ふるさとへの便り

パラグアイ

算数の授業改善、成果
写真:算数講習会で教材を活用した表面積・側面積の指導法を講義している様子=パラグアイ・イタクルビ市の配属校

算数講習会で教材を活用した表面積・側面積の指導法を講義している様子=パラグアイ・イタクルビ市の配属校

 「私は家事があるから、教材を作る時間はないの」。1年前、先生方の私の活動に対する興味、関心は非常に低く、私は壁にぶつかっていました。先生の中には、私が授業を展開していると、教室を抜け出す先生や他の仕事を始める先生もいました。

 この状況が変化したきっかけは1回の職員会議でした。私が活動の悩みを校長先生に相談すると、「今すぐ職員会議」と言って開いてくれました。そして、「フミアキの活動は、算数の授業改善であること」、「授業、授業準備は必ず先生も参加すること」を先生方に話してくれました。

 この日を契機に、私と先生方との活動の歩みが始まりました。最初に取り組んだことは、板書中心の「教え込み型授業」から教材を活用した児童主体の「問題解決型授業」への転換でした。初めての授業展開に先生も子どもも慣れておらず、1回の授業に1時間も2時間も掛かることもありました。しかし、先生方は私と児童を信頼し、根気強く指導し続けてくれました。

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 すると子どもに変化が表れ始め、理由をもって自分の考えを発表できる子や規則性を発見できる子が増えました。このような子どもの変化に先生方の意識も高まり、私が授業をしている時にメモをとり次の授業に生かす先生や、自分で考えて教材を作成する先生もいました。

 そして、今年2月には私の配属校で教員を対象とした算数講習会を開催し、2人の先生が私と一緒に講師として参加しました。また5月には、2人の先生が一人で公開授業を実施しました。これらのイベントのために、4人の先生は休憩時間や休日を返上して予行演習や準備に取り組んでくれました。このような先生方の熱心な指導があって、私は子どもや先生の変化を楽しみながら2年間の活動を継続することができました。

 最後に今までお世話になった方々、とりわけ私の挑戦を応援してくれた「日本の家族」に感謝し、パラグアイでの活動を終えようと思います。

【伊藤文彬さん】
写真:伊藤文彬さんさん
 いとう・ふみあき 大学院修了後、2011年6月から2年間、青年海外協力隊としてパラグアイに派遣。小学校教諭として算数教育の改善に取り組む。多治見市出身。27歳。

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