ふるさとへの便り

ネパール

地域で子ども育てる
写真:森の中、1〜3年生の学校に通う子どもたち=ネパール

森の中、1〜3年生の学校に通う子どもたち=ネパール

 ヒマラヤの麓からナマステ!

 ネパールに来て1年3カ月がたちました。私は公立の学校で保健と栄養教育をしています。6村47校を巡回しており、遠くの地域だと山道を3〜7時間かけて歩きます。車やバイクが通れないような山道ばかりです。リスやヘビ、ヒルなどの動物と出合いながらの学校巡回は大変ですが、楽しくもあります。このような地域に住む子どもたちは学校に通うのにも1〜2時間かかります。小学校は地域に何校かありますが、学年が上がるにつれて学校も遠くなります。夏の暑い日、雨期で足元の悪い日でも笑顔で登校する子どもたち。そんな子どもたちから元気をもらいながら、私も一緒に汗だくになって学校へ通っています。

 ネパールの村の学校で驚いたことは、地域の人々が自由に学校に出入りしていることです。遠くの村から通っている教員も自分の学校の地域の人々をよく知っていて、職員室で一緒に話をしていたり、授業中も地域の人々が教室の中に入ってきて、子どもたちの様子を見ていることもよくあります。このような光景を見ていると、学校はその地域の中心的場所であり、子どもたちは地域の宝、みんなで育てているということを感じます。日本では防犯上、日常的にこのようなことはありませんが、ネパールの村のこのような光景に私はとても引かれています。

 私も子どもたちと同様に地域の人々に可愛がってもらっています。どの地域に行っても「先生、お茶飲もう」「今日はうちに泊まっていきなさい」と村の人々が声をかけてくれます。ネパール語だけではなく、さまざまな民族の言葉も村人から教えてもらい、民族語で会話ができるようになりました。たった一人で任地に行って活動する協力隊ですが、支えてくれる人がこんなにもたくさんいることに感謝の気持ちでいっぱいです。残りの9カ月でより多くの人々と出会うために、子どもたちや地域の人々と一緒に笑顔で歩き続けたいと思います。

【福山由希子さん】
写真:福山由希子さんさん
 ふくやま・ゆきこ 養護助教諭として勤務した後、2012年3月から2年間青年海外協力隊、村落開発普及員としてネパールに派遣。学校保健と栄養教育に取り組む。各務原市出身。28歳。

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