ふるさとへの便り

ボリビア

算数の指導方法紹介
写真:掛け算の規則性について図形を使って学習する子どもたち=ボリビア

掛け算の規則性について図形を使って学習する子どもたち=ボリビア

 スクレは、標高約2750メートルに位置し、赤道からそれほど離れていないにも関わらず、暑くも寒くもなく、さらに中世ヨーロッパのような美しい町並みが観光資源にもなっている素敵な街です。ここでわたしは小学校に配属され、先生たちに日本の算数指導の方法を紹介しています。

 ボリビアの小学校は、午前か午後の半日しか開いていません。わたしが、働いているバレンティンアベシア小学校は、午後2時から同6時までの学校です。校舎が不足しているため、午前中は別の子どもたちが通う別の学校です。街の中心部にある歴史的な建物を使っていて、小さな学校なのに約500人の子どもたちが勉強しています。

 午前中には働いている子、家庭でケチュア語という先住民の言語を使っているためスペイン語で行われる授業に適応しきれない子、勉強道具を何も持たずにやってくる子どももいます。日本とは随分環境が違いますが、彼らの人懐こさと笑顔は、わたしの心を和ませてくれます。

 掛け算九九を覚えないまま進級していくこと、図形やグラフの授業がほとんど行われていないこと、子どもたちに自分自身で考える機会が与えられることが少なく、黒板を写すだけの授業が多いことなど問題は山積みですが、日々クラスへ入り、時にはわたしが授業をさせてもらうことで、少しずつ日本の方法を紹介しています。

 また、月に一度は、先生を対象に講座を開いて、各単元の指導方法を解説しています。自分自身、そんなことが外国語で出来るとは想像もしていませんでしたが、「知りたい」という相手の熱意と、全世界共通のアラビア数字に助けられ、間違いだらけのスペイン語でも活動は少しずつ進んでいます。

 うまくいくことばかりではありませんが、すべてが挑戦です。自分の判断で試行錯誤しながら活動を進められるのは、日本の学校の仕事とは違った面白さがあります。自分が楽しみながら、ボリビアに何か残せたら・・そんな気持ちで活動しています。

【堀部忍恵さん】
写真:堀部忍恵さんさん
 ほりべ・しのえ 静岡県公立小・中学校に10年間勤務した後、2012年7月から、現職参加の青年海外協力隊員として、ボリビア、スクレ市バレンティンアベシア小学校で活動中。安八郡神戸町出身。39歳。

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