ふるさとへの便り

インドネシア

親日国と共存共栄へ
写真:東南アジア最大規模の巨大モスク「イスティクラル・モスク」=インドネシア・ジャカルタ

東南アジア最大規模の巨大モスク「イスティクラル・モスク」=インドネシア・ジャカルタ

 十六銀行が2年半前に業務提携した半官半民のバンクネガラ・インドネシア(BNI)のジャパンデスクに、駐在して4カ月が経過しました。海外駐在ではカルチャーショックを受けるものですが、私は、日本でほとんど馴染みのないイスラム教に関連した文化や慣習に驚きを隠せませんでした。

 インドネシアの朝は早く、Sholat(ショラ)と呼ばれるイスラム教のお祈りの1回目が午前4時半に、近くのモスクなどのスピーカーから流れます。着任当初は、日本との時差(2時間)ぼけもあり、目覚まし時計代わりに起こされてしまいました。

 当地では、お祈りが正午、午後3時半、同6時、同7時を含め、1日5回行われますが、BNI内でも、当該時間ごろになると、行員の多くが三々五々フロアー内にある祈とう室へ行き、15分程度お祈りをしています。また、金曜日の昼は、男性だけ近くのモスクへ行き、1時間程度お祈りをする習慣がありますが、お祈り後、昼食を取り、そのまま仕事を終える人も多いようです。

 今年は7月9日から8月7日の約1カ月間が、ラマダン(断食)時期であり、4時ごろから午後6時ごろまでの間、子ども・妊婦らを除いた、多くのムスリム(イスラム教徒)は飲食・喫煙を行いません。その間は、体力温存の省エネ労働と、ラマダン後のレバラン休暇(ラマダン明け大祭で1〜2週間の帰省時期)を控えての休暇準備モードとなるようです。私は赴任後、物事におおらかな現地の方が多いため、スケジュール調整に相当の時間を要したり、急きょ、予定が変更になるなどさまざまな経験をしました。

 現在、同国では、経済成長とともに貧富の差も広がっていますが、平均年齢が若く、将来への希望を感じているからか、悲壮感はなく、持ち前の明るさ・楽観性から活気にあふれています。ビジネスを進める上では、スピード感や計画性に対する認識の相違などから、時間がゆったりと流れていると感じることも多いですが、「郷に入れば郷に従え」で、潜在的な経済成長力が非常に高い親日国と共存共栄していける関係を構築する役割を担いたいと思います。

【市田良昭さん】
写真:市田良昭さんさん
 いちだ・よしあき 十六銀行市場国際部調査役。1985年同行入行。国際部(東京)、ニューヨーク支店、十六ディーシーカードなどを経て、2007年10月より現職。13年5月からインドネシア提携先のバンクネガラ・インドネシアへ派遣。奈良市出身。51歳。

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