ふるさとへの便り

エクアドル

巡回診療で疾病予防
写真:ロハ県サンペドロ市での巡回診療=エクアドル

ロハ県サンペドロ市での巡回診療=エクアドル

 私は現在、青年海外協力隊として、エクアドルのロハという街で生活しています。

 ロハは、首都キトから南へ680キロに位置し、隣国ペルーに接するエクアドル最南端の街です。人口は約12万人、標高約2100メートル、シエラという山岳地帯に位置します。市内では基本的なインフラは整っていますが、中心部から少し離れるとインフラが整っていない村落が多々見られます。

 医療水準は、私立病院など一部では設備も整い医療技術ともに先進国に近いレベルで受けることができるものの、大半の地方病院・診療所ではさまざまな面で著しく劣っています。また、経済格差に大きく反映しているため、貧困層であるほど医療水準は低いです。

 配属先は県直轄の社会福祉財団でNGOや公共機関と連携し、保健医療サービス、高齢者介護、貧困層プログラムなどの社会的弱者へ社会福祉サービスを実施しています。所属している医療部門では、市内の診療所での診療と県全域15郡への地方巡回診療を二本柱としています。

 特に疾病予防を重視し、子どもや女性、高齢者、貧困層などの社会的弱者に対する予防医療、総合的な保健衛生啓発を積極的に実施しています。疾病発症時の初期対応の不備や適切な予防手段の実行により予防可能もしくは軽減できる疾病が多くあり、より多くの地域住民に対して疾病予防を中心とした医療サービスが必要です。

 赴任直後は診療所での患者対応をメーンに活動しましたが、システムから医療技術・衛生環境など、日本の医療現場とは全く異なっており驚くことばかりでした。また、巡回診療では貧富の差を目の当たりにすることも多く、自分はここで一体何ができるのだろうと思い、悩むこともありました。

 現在はエクアドルで活動を始めて半年が過ぎ、少しずつ現地での生活にも慣れてきました。慣れない現地語で自分の思うようには行かず、いらだちや情けなさを感じることばかりですが、周りの人が頻繁に声を掛けてくれ、諦めず頑張ろうという気になります。現地の人のため、地域のため、自分なりにできることを考え、これからも一歩ずつ行動していきたいです。

【中村公紀さん】
写真:中村公紀さんさん
 なかむら・こうき 一宮市立市民病院外科病棟に看護師として6年勤務した後、2013年3月から青年海外協力隊としてエクアドルに赴任。看護師として活動中。関市出身。28歳。

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