ふるさとへの便り

パラグアイ

機械加工指導に全力
写真:カルロス・アントニオ・ロペス職業訓練校で、普通旋盤の実習を行う学生たち=パラグアイ、アスンシオン市

カルロス・アントニオ・ロペス職業訓練校で、普通旋盤の実習を行う学生たち=パラグアイ、アスンシオン市

 南米パラグアイに赴任して6カ月がたちました。私にとって海外で暮らすこと自体、初めての体験です。こちらは、日本と時差、気候などが正反対です。この原稿を書いている本日(10月6日)から夏時間になり、時差は日本とちょうど12時間違いになりました。冬は、寒い時は零度近くになり、暑い時は30度以上になります。寒暖の差が大きく、暖房がなく、衣服に困りました。

 赴任当初、道路沿いにオレンジ、マンダリンなどの果物がいっぱい落ちているのに、だれも拾わないのが不思議でした。聞いてみると果物が非常に豊富で、果物が次々なり、拾う必要もなく、ぜいたくな話ですが、食べるのに飽きてしまうそうです。生活習慣でも、交通規則は車優先です。道路を横断するのに、車の隙間を通り抜けるように渡ります。車に追い立てられているような感じです。

 私の活動は、首都アスンシオンにある職業訓練校の機械科で、教師に機械加工(NC機械の操作)を指導することです。ここの学校自体が日本からの援助によるものです。機械科の設備は、30年くらい前の日本の工作機械が20台ほど有ります。NC機械も2006年に援助で据え付けられたものです。

 私が赴任した当初は、2台のNC機械は故障状態でした。先生が説明書を読んで対処しましたが直らなかったようで、この故障状態の機械を直すのが私の最初の活動となりました。日本のように簡単に電話でのやり取りもできず、機械メーカーに何度かメールをしてやっと直すことができました。直ったときは、思わず先生と握手をしました。先生にとても感謝されうれしい出来事でした。

 この国は農業国です。工業は遅れており、鉱工業製品や機械の修理は、近隣国から来るそうです。そのため、鉄材料価格が非常に高く、訓練用の材料に困っています。日本では、一部切削工具を使い捨てにしていますが、こちらでは、それを再度溶接して使っています。機械加工実習授業では、加工速度が非常に遅いことが気になります。これらいろいろな課題に先生と一緒に取り組んでいきたいと思っています。

【岩田英世さん】
写真:岩田英世さんさん
いわた・ひでよ 関市の機械部品製造会社を定年退職後、2013年3月末からシニア海外ボランティアとして、パラグアイに派遣。国立アントニオ・カルロス・ロペス職業訓練校機械科で機械加工の指導。羽島郡岐南町出身。64歳。

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