ふるさとへの便り

中国

食の安全、高まる意識
写真:食品安全監督公示のパネル。評定結果は顔マークで公表される

食品安全監督公示のパネル。評定結果は顔マークで公表される

 中国では、2008年の粉ミルク事件以降、違法な食品の問題が次々と表面化したことにより、食の安心・安全への意識が高まってきました。また「是薬三分毒」(どんな薬にも毒がある)ということわざがありますが、最近はこれを皮肉った「是吃的三分毒」(どんな食べ物にも毒がある)という言葉を耳にするようになりました。

 政府は02年に食品衛生監督管理、食品衛生安全、企業などの自己管理を促す制度として、食品衛生監督量化分級管理制度を発表以降、同表示管理規範、食品安全監督検査結果公示制度など、食品に関する法や行政制度の整備を進めてきました。

 「食品安全監督公示」は飲食店や社員食堂といった飲食を提供する店に適用、上海市では上海食品薬品監督管理局が管轄区局ごとに評定を実施しています。営業許可、従業員管理、衛生面、調理法など9項目58検査内容による採点方式でA(優秀)、B(良好)、C(一般)にランク付けを行い、C未満で基準に満たない場合は評定されません。

 評定頻度は優秀が年に一度、良好は半年、一般は4カ月に一度ですが、違法行為店は半年間評定が受けられず行政的処分もあります。結果は店内の公示パネルに顔マークで公表されるため、客は一目瞭然で店の状態を知ることができます。評定を受けていない場合は「評定待」、基準以下は「整備中」と表示することとしています。

 上海市内には外国人向け輸入食材店も多く、市内農業地では有機野菜の栽培も行われています。一般的な商品と比べ、価格が数倍するものもありますが、利用者には地元の人々の姿も見られます。生活レベルにもよりますが、上海市の人々は安全な食品選びにコストを惜しまない自己防衛の意識が高いように見受けられます。

 最後に、中国では春節(旧正月)から15日目の元宵節(げんしょうせつ)に湯圓(タンユエン=あん入りの月見団子のようなもの)を食べて一家団らんで過ごしたり、ランタンを飾るなどの伝統習慣があります。今年の元宵節はバレンタインデーと重なって、ひときわロマンチックな日となり、上海市政府公式ブログは市内で4900組の結婚登録があったと伝えました。次に行事が重なるのは19年後の2033年だそうです。

【谷口真里子さん】
写真:谷口真里子さんさん
 たにぐち・まりこ 2013年3月から県上海駐在員として赴任。主な業務は県内企業支援、観光PR、岐阜県人会開催など。垂井町出身。

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