ふるさとへの便り

ブラジル

園児に折り紙の授業
写真:折り紙をするアルモニア学園の園児ら=ブラジル

折り紙をするアルモニア学園の園児ら=ブラジル

 「Bom Dia!(おはよう)」。毎朝飛び交うあいさつ。家族、友達はもちろん、近所の人、バスで隣に座った人、お店の人。この国の人たちは人懐っこくて、温かくて、何より明るい。音楽が流れれば、小さな子どもからお年寄りまで自然に踊り出す。道を聞けば、周りにいた他の人たちも一緒になって教えてくれる。ブラジルに来て9カ月。この国の人たちの温かさにたくさん触れた。

 私の配属先は、ブラジルの私立の学校。60年前、地方に住む日本人移民の子どもたちが、都市にしかなかった大学へ行くための学生寮が前身で、20年前に「アルモニア学園」が設立された。今でも寮の一部は残っており、私はその寮で生活している。寮は学校の真ん中。扉を開ければ教室。窓を開ければ体育館が見渡せる。初めは驚いたが、今では通勤時間が要らず、ありがたいと感じている。

 アルモニア学園は幼稚園から高校まで400人ほどが在籍しており、日系人は3割ほど。幼稚園から中学校まで日本語が必修となっており、私は日本語の先生たちと主に活動している。「元気ですか。暑いですね」など、私に日本語で話し掛けてくれる生徒もいる。

 幼稚園の授業では、日本の手遊び歌を歌ったり、折り紙を折ったりしている。子どもたちは日本の歌も折り紙も大好きで、新しい歌を紹介すると大喜び。先生が「折り紙をするよ」というと、「イエーイ!」と大歓声が上がる。楽しく学ぶ姿に私もうれしくなる。

 しかし、学年が上がると文字や文法の学習も増え、少しずつ変化していく。分かりやすく、面白い授業を目指して先生たちと考え、アイデアを出し合い、上手くいったときは本当にうれしい。

 日本を離れて9カ月。文化や習慣、考え方の違いは、目に見えて分かるものもあれば、実際に住み、人と関わる中でじわじわ感じるものもある。悩むことも多いが、面白い。あと1年、さらに吸収し、自分ができることを精いっぱいやろうと思う。

【福田恵里子さん】
写真:福田恵里子さんさん
 ふくた・えりこ 2013年7月から日系社会青年ボランティア(職種・小学校教諭)としてブラジルに派遣。教師。美濃加茂市出身。30歳。

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