ふるさとへの便り

インドネシア

ラマダン、貴重な体験
写真:レバラン休暇入り直前のまちの様子=インドネシア・ジャカルタ市

レバラン休暇入り直前のまちの様子=インドネシア・ジャカルタ市

 十六銀行が業務提携しているバンクネガラ・インドネシア(以下「BNI」)のジャパンデスクに、私が駐在して1年3カ月が経過しました。この夏、インドネシアで2回目のラマダン(断食月)とレバラン(断食明け大祭)を経験しました。

 ラマダンはイスラム暦の9月のことで、預言者ムハンマドが初めて啓示を受けた月とされています。敬虔(けいけん)なイスラム教徒は、この月の日の出から日没までの間(午前4時半から午後6時頃)、プアサ(断食)を行います。

 断食に伴う禁止行為は、飲食、喫煙などです。唾を飲み込むこと、うがい、歯磨き、入浴、昼寝などは許されているようです。病人や妊婦、月経中の女性、子ども、旅行者は断食の対象外とされています。断食は、イスラム教徒の義務「五行(信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼)」の一つです。

 今年のラマダンは、6月29日に入りました。ラマダン中は、午前4時頃モスクから鳴り響くアザーン(呼び掛け)により、サフールという断食前の食事を取ってから断食に備えます。午後6時前頃のアザーンにより、その日の断食が明け、食事を開始します。

 私もラマダン初日に、試しに1日だけ断食を経験してみました。約半日食事を取らないのはそれほど苦痛ではありませんが、飲み物を飲めないのは結構きつく感じました。幸い当日は日曜で、ほとんど冷房の効いた部屋にいましたので、我慢できましたが、イスラム教徒にとって、仕事日も含めて常夏の国で、約1カ月間毎日断食しなければいけないのは、相当な修行かと思います。

 1カ月の断食が明けるとレバランです。イスラム教徒にとっては、正月のようなものです。今年は銀行など多くの企業では、7月26日から8月3日までの9日間、レバラン休暇となりました。都会で働く多くの人々が、年に一度のレバラン休暇を故郷で迎えるため帰省します。そのため、鉄道、道路などの交通機関が大混雑となります。今年はラマダンが7月27日に終わり、翌28日からレバラン入りしました。27日は断食終了時から深夜まであちらこちらで、断食終了を祝う花火が上がっており、私のアパートからもきれいに見えました。日本には無い貴重な体験をできた事は、人生の良き思い出になるでしょう。

【市田良昭さん】
写真:市田良昭さんさん
 いちだ・よしあき 十六銀行海外サポート部調査役。1985年入行。国際部(東京)、ニューヨーク支店、十六ディーシーカードなどを経て、2007年10月より現職。13年5月からインドネシア提携先のバンクネガラ・インドネシアへ派遣。奈良市出身、岐阜市在住、52歳。

「ふるさとへの便り」一覧