ふるさとへの便り

ミャンマー

経済回廊、発展後押し
写真:国会へ延びる幹線道路=ネピドー市

国会へ延びる幹線道路=ネピドー市

 十六銀行が業務提携をしているタイのカシコン銀行のジャパンデスクに派遣され、間もなく1年が経過しようとしています。日頃はタイに進出している弊行のお客様サポート業務が中心ですが、8月上旬にカシコン銀行が主催し、最新の情報収集を目的とする「ミャンマー・ミッション」に参加する機会がありました。

 2015年のアセアン経済共同体(AEC)の発足を目前に控え、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナム、ミャンマー、中国南部2省からなる大メコン圏(GMS)では、各国の政府主導でインフラ整備が進められています。宗教を含めた文化的な対立も少なく、2億を超える人口を背景に、現地生産・販売を行う市場としても期待されています。

 「タイ+1」として、労働集約的な業務を近隣諸国に移し生産品をタイに戻して再度組み立てるという動きも始まっており、経済回廊と呼ばれる主要幹線道路も整備が進められていることから、タイと近隣諸国の一層の経済発展が今後見込まれています。

 最初に訪問したヤンゴンでは、カシコン銀行、会計事務所、政府系機関から、経済状況などについて説明を受けました。11年に民政に移管、改革路線に転換してからは、海外直接投資も増え、経済も堅調に成長しているとのことです。外国人投資法の改正、経済特区(SEZ)の開発も進めており、さらなる投資支援に向けた政府の強い意志を感じました。ヤンゴン市内では、経済発展に伴い、多くの建物が建設されており、渋滞も時々発生していました。

 次に訪問したティワラ工業団地はヤンゴンから車で1時間程度、経済特区として、早期開発部分については15年半ばの引き渡しを目指して、開発が進められていました。運営会社にはミャンマー・日本の政府系機関も出資しており、円借款により発電所、道路などのインフラが整備されるようで、電力不足を心配していた製造業の進出が期待されています。一部契約も始まっており、うち半数が日系企業とのことです。

 日本への輸出拠点として2年半前に進出したアパレルメーカーの工場では何百人もの従業員が黙々と生地からズボンを作り上げる作業工程を直接見学することができました。ミャンマー人は識字率も高く、正確も非常に素直で真面目、盗難といった犯罪も極めて少ないといった話が印象的でした。

 最終日は中央銀行などを訪問すべく、05年にヤンゴンから遷都された首都ネピドーへ移動しました。ヤンゴンから飛行機で約1時間で到着し、広大な緑地の中に空港、ホテル、政府機関がゾーンごとに集まっていました。片側10車線の滑走路のような道路と、宮殿のような国会、リゾートホテルのような宿泊施設が立ち並び、首都とは思えないほど、のどかな街並みが印象的でした。

 「タイ+1」の動きは今後も広がっていくと予想されます。今後も機会があれば周辺諸国を訪問し、現地ならではの情報収集に努めたいと思います。

【酒井高英さん】
写真:酒井高英さんさん
 さかい・たかひで 十六銀行海外サポート部海外営業グループ課長代理、2013年10月から提携先のタイ・カシコン銀行へ派遣。愛知県高浜市出身。40歳。

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