ふるさとへの便り

香港

日本超える高い湿度
写真:地震がほとんどない香港ならではの細くて高いビル=香港

地震がほとんどない香港ならではの細くて高いビル=香港

 香港へ赴任して、早いもので半年余りが経過しました。赴任した当初は環境や文化の違いから戸惑いを感じましたが、今は香港という国際都市の魅力を存分に感じながら生活しています。

 本場の広東料理はもちろん、世界中の素晴らしい食を堪能できることは、香港が持つ最大の魅力の一つと感じています。日本食についても不自由することはありません。日本食レストランは街中にあふれ、特に回転ずしやラーメンは香港人が好む食としての地位を確立していると言っていいほどです。地元のスーパーやコンビニでは豊富な日本食材を手に入れることができます。

 一方、赴任後に最もこたえたのは香港の湿度でした。暑くて湿度の高い岐阜県や愛知県の夏を経験しているのだから問題はないと考えていましたが、香港の夏の湿度は日本の比ではありませんでした。香港では時に湿度が100%近くになります。気温そのものは岐阜県や愛知県の方が高いことが多いのですが、体感温度は香港の方が圧倒的に高く驚きました。

 夏を過ぎると湿度は随分と和らぎ、今は年間を通じて最も過ごしやすい時期に入っています。亜熱帯気候に属する香港には日本のような四季がなく、11月になっても半袖で過ごすことができます。紅葉や初雪など、季節の移ろいを感じることができる四季は、日本の素晴らしさの一つだとあらためて感じています。

 紅葉や雪などの日本の風景を思い出すと恋しくなるのが温泉です。香港では細くて高いビルやアパートが所狭しと乱立していますが、これは地震がほとんどないからこそ成せる技です。地震がないということは、当然温泉もありません。香港人にはそもそもお湯にゆっくり漬かるという習慣がなく、シャワーが中心です。私が住むアパートも例外ではなく、シャワーしかありません。入浴を好む私はお湯に漬からないと疲れが取れず、ストレスもたまると感じています。

 自然豊かな岐阜県にはたくさんの温泉があります。雪が積もった景色を眺めながら露天風呂にゆっくり漬かる喜びを味わうことを、日本へ一時帰国した時の楽しみとして取っておきたいと思います。

【福井貴志さん】
写真:福井貴志さんさん
 ふくい・たかし 大垣共立銀行香港駐在員事務所長。1996年大垣共立銀行入行、愛知県や岐阜県の営業店得意先係や市場金融部調査役を経て、2014年4月から香港駐在員事務所で取引先の海外進出支援などを担当。愛知県出身。

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