ふるさとへの便り

中国

商談会あふれる熱気
写真:南満州鉄道の旧社屋=中国・大連市

南満州鉄道の旧社屋=中国・大連市

 ホテルの宴会場を120余りのテーブルが埋め尽くし、日系企業、中国ローカル企業が入り乱れ、熱気を帯びた商談が繰り広げられている。ここは中国・東北地方の遼寧省大連市。昨年11月に行われた「大連−地方銀行合同ビジネス商談会2014」の様子である。開催は、通算5回目となり、地方銀行16行と大連市政府の協力の下、120社の日系企業と数多くの中国ローカル企業が参加し、1日で1600以上の商談が行われた。16社との商談をこなし、夕方には「もうへとへと」と、しゃべる元気も無くなるほど、熱心にこの商談会を活用されたお客さまもおられる。「今後につながるいい機会になったよ!」との声を聞けたことが、主催者にとっては一番の喜びで、手作りの商談会における苦労も吹っ飛んでしまう。

 大連市は中国東北地区に位置し、上海からは飛行機で約2時間。古くから日系企業の進出を受け入れてきた地域だ。人口600万人超、岐阜県の約1.2倍の広さで、市内からは車で1時間ほどの距離に、開発区と呼ばれる工業団地が立地しており、日本からも製造業を中心に多くの企業が進出している。海に面し、新鮮な海産物に恵まれた当地を訪れた実感では、上海に比べると物価は1〜2割くらい安い。

 冬は最高気温でも氷点下、さぞかし生活は大変だろうと現地の方にうかがうと、政府主導で11月から3月まで暖房施設が整備され、街全体に温水が張り巡らされており、家でも工場でも快適な温度で過ごすことができるそうだ。寒さが苦手な私は建物全体が暖かく、「冬でも部屋の中はTシャツで過ごせる」と聞くととてもうらやましく思う。上海は大連より南方に位置するが、「上海の冬の方がよほど寒いのでは?」と言われると、あながち間違いではないのかもしれない。大連市には当行のお客さまが、数十社進出し活躍しておられるので、上海を中心とした華東地域への架け橋になるような活動にも注力していきたい。

 上海に赴任して約3カ月がたった。当初は、言葉や環境、現地の習慣の違いに戸惑うこともあったが、徐々に生活にも慣れてきた。これからは取引先のお役に立てる活動を愚直にやっていきたいと思う。今、自分は上海に赴任となり、この地を踏んだところだが、私の高校時代からの親友は20年以上も中国と関わりビジネスを行っている。また、私の亡き父は、大連市と同じ遼寧省の省都・瀋陽市(旧満州)で生まれ、戦後の引き揚げで家族に連れられ岐阜市に戻って来ている。日本の隣国である、この大国との深い縁を感じずにはいられない。

【三好晴之さん】
写真:三好晴之さんさん
 みよし・はるゆき 十六銀行・上海駐在員事務所長。1993年同行入行。海外サポート部を経て昨年10月から上海駐在員事務所勤務。取引先の海外ビジネス支援などを担当。岐阜市出身、44歳。

「ふるさとへの便り」一覧