ふるさとへの便り

バングラデシュ

ラジオで「友好」発信
写真:ベンガル人とのレコーディング風景=バングラデシュ

ベンガル人とのレコーディング風景=バングラデシュ

 可茂地域のFMらら「えりちゃんのバングラポチョンドコリ」のコーナーで月に2回、ラジオを通して皆さんの知らないバングラデシュ事情を日本に伝えています。そして、バングラデシュ人の知らない日本をバングラデシュに伝える事が私の役割です。

 バングラデシュ北西部のコミュニティラジオ局に赴任した当初、まさにゼロからのスタートでした。前任者もおらず固定の仕事もありません。道を歩けば、ベンガル人たちの注目を浴び、カタコトのベンガル語を話せば、周りを20〜30人の好奇心旺盛なベンガル人たちに囲まれます。ラジオ局では、既に早期結婚など地元の問題解決の番組や、収入を得る方法を紹介する番組など必要な番組があり、毎日の放送もきちんとしています。言葉をまだ十分に理解していない私がラジオで何ができるのか。役に立てていないなど、罪悪感で焦る日々が続きました。

 それでも同僚たちは、温かく面倒をみてくれました。私の疑問にたくさん答えてくれたり、名産・マンゴーの魅力を毎日語ったり、伝統の劇や伝統楽器の曲の収録に積極的に連れていってくれたり、この国の食べ物をお腹いっぱいになるまでごちそうしてくれました。また、イスラム教国のため、断食も共に体験しました。

 赴任前は「バングラデシュは途上国で貧しい」という先入観が強かった私ですが、同じ言葉を話し生活するうちに「ここには尊敬できる文化があり、日本とは違う幸せの形がある」ことが分かりました。それに気づいた時、こちらで番組作りをスタートすることができました。日本文化や、日本語講座、日本に住むベンガル人の声を伝える番組。ベンガル人と共に制作し、30分枠で月に2回の放送です。番組名は「シャプラと桜」。バングラデシュの国花シャプラ(スイレン)と、日本を代表する花、桜。花の咲く環境は違えど、それぞれ美しさがある二つの花、二つの国。それをラジオで伝えたいと思いました。これからも、ラジオを通してお互いの文化や国の事を知り、理解の橋を築きたいです。

【安藤恵理子さん】
写真:安藤恵理子さんさん
 あんどう・えりこ テレビ局報道記者兼ディレクターを経て、2014年2月から青年海外協力隊としてバングラデシュに派遣。バングラデシュ北西部の任地でコミュニティラジオの番組制作支援を行う。瑞浪市出身。27歳。

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