ふるさとへの便り

セントルシア

カリブで日本伝える
写真:紙を折って三角すいを作る授業の様子=セントルシア

紙を折って三角すいを作る授業の様子=セントルシア

 「セントルシア」と聞いてピンときますか? 国の名ですが、青年海外協力隊員に応募するまで全く知りませんでした。現在、この国で暮らし、非行や問題行動の多い少女たち(12〜17歳)が通う更生施設で生活指導をはじめ、体育や数学を教えたり、日本文化の紹介をしたりしています。

 セントルシアはカリブ海の東端に浮かぶ島国で、淡路島と同じくらいの大きさです。過去にイギリスとフランスとの間で何度も領有を争われ、1979年2月にイギリスから独立しました。英語が公用語ですが、その歴史からフランス語系のパトワ語も現地の人の間では多く使われています。パトワ語はフランス語に似ていて「おはよう」は「Bon jou(ボンジュー)」です(フランス語では「Bon jour(ボンジュール)」)。あいさつや単語だけでもパトワ語を話すと、現地の人はとても喜んでくれます。

 日本から遠く離れたセントルシアですが、走っている車は日本のメーカーのものが大半で、国民の生活の足となる「ミニバス」も、半分以上がトヨタのハイエースです。バス停以外でも、乗客は「バスストップ!」と叫んで路肩にバスを止めてもらい頻繁に乗り降りします。そんな様子を見て私は「1日にこのバスのスライドドアは一体何回開け閉めされるんだろう…日本の車って、なんて長持ちするんだろう!」と感心し、そんな日本の車を誇りに思って生活するこのごろです。

 最後に、自分の活動について少し書きたいと思います。冒頭でも触れたように、私は施設に通う少女たちに生活指導のほか、日本文化の紹介も行っています。先日、授業の中で、故郷の岐阜県を紹介しました。雪景色の白川郷の写真を見せた時、雪の量に子どもたちが目を丸くしました。「こんな寒いところに行ったら死んじゃう」なんて言う子もいて、ほほ笑んでしまいました。今後も母国の日本、故郷の岐阜を紹介しながら、セントルシアで青少年の健全育成に携わっていくつもりです。

【部田千晴さん】
写真:部田千晴さんさん
 とりだ・ちはる 2014年7月から青年海外協力隊員としてセントルシアに派遣。職種は青少年活動。岐阜市出身。36歳。公務員(自己啓発休職制度によって休職中)。

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