ふるさとへの便り

ラオス

「動き」で思い伝える
写真:2年生(中学校修了者)の授業で復習を指導している様子=ラオス

2年生(中学校修了者)の授業で復習を指導している様子=ラオス

 3人乗りのバイク、信号のない国道の交差点、放し飼いの犬と牛。この地に来て9カ月がたち、日常の風景にも慣れてきました。ラオスの首都から南東に約675キロ離れた所に、チャンパサック県パークセー郡があります。ラオスは青年海外協力隊が1965年に世界で初めて派遣された国です。50年前から青年海外協力隊が活動してきましたが、私が活動するパークセー教員養成短期大学の小学校教員養成課程は私が初めての派遣です。

 私はここで、算数を教える先生に教材作成の紹介や学生の学習支援を行っています。ラオスは6歳で小学校に入学し5年間の義務教育の後、中学校4年制と高等学校3年制とあります。大学の学生は、中学校修了者と高校修了者に分類され、中学校修了者は3年間大学で学び、高校修了者は2年間学ぶ者と4年間学び学士号を取得して卒業する者がいます。そのため学生は、最短18歳で教師になることができます。

 9カ月間ラオス語で話し掛け、相手の思いを聞くように意識してきましたが、ラオス語に苦戦する日もあります。そんな時は、とにかく自分が動く姿をラオス人に見せて伝えていこうと思い、身近にある紙やストローなどを使って算数の教材を黙々と作りました。

 私の職場は、教具や教材、さらに教科書の数も不足しており、学生の多くは教科書を持っていない現状です。教師が黒板に書く内容が学生にとって大事な教科書であり、ノートになるわけです。学生が授業の内容を理解できるように、また、同僚に教材を使って授業をする意味を考えてもらえるように教材を作っています。まだ浸透はしていませんが、同僚が自分で教材を準備したり、私が作った教材を授業で使ったりする姿も出てきました。

 任期は残り1年です。同僚の教師が1秒でも多く授業について考える時間を増やし、教師を目指す学生たちの前で良い授業ができるように、ただそれを願って自分が活動できることに感謝して生活していきます。

【苅谷仁美さん】
写真:苅谷仁美さんさん
 かりや・ひとみ 高山市立東山中学校教諭を経て、青年海外協力隊に参加。2014年7月からラオスの教員養成短期大学に派遣。算数の指導力向上に取り組む。加茂郡坂祝町出身。26歳。

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