ふるさとへの便り

アルゼンチン

日系社会、福祉で支援
写真:日系学士協会主催のお楽しみ会の様子=アルゼンチン

日系学士協会主催のお楽しみ会の様子=アルゼンチン

 「皆さんこんにちは、buenas tardes(ブエナス タルデス)」。皆さんの住んでいる日本からおよそ2万キロ離れた南米の国アルゼンチン。私はそこで日系社会青年ボランティアとして福祉活動をしています。

 アルゼンチンは日本と同様に四季があり、田舎町にはパンパと呼ばれる広大な草原が広がり、畜産や農業が盛んな国です。普段はあまり馴染みのない国ですが、戦前から戦後にかけて多くの日本人が移住しました。岐阜県からも多くの方が移住しています。

 現在、その移住者のほとんどが高齢者です。私はそういった方々を対象に福祉活動を行っています。活動内容は、高齢者施設や各地にある日本人会の高齢者の集まりを訪問し、健康増進や介護予防などの取り組みを行うことです。具体的には、日本の童謡を歌いながら体操をしたりと、日系人の方が楽しく参加できるようなレクリエーションなどを企画、運営しています。

 日本の歌を歌ったり、日本伝統の遊びをしたりすることで、日本を懐かしむ方もいらっしゃいます。祖国、日本を思い出し、それぞれの人生の物語をどのように受け止め、語り継ぐかということも活動であると感じています。

 活動の中で、日系社会の結束力を強く感じることがあります。高齢者の集まりには、必ず婦人青年の方がボランティアとして手伝いに来られます。一人一人が高齢者を敬い、助け合うという気持ちを持っているからです。このような考えは日系人の社会が築かれるとともに作られた精神であり、それを守り続けるという意志を感じます。日々の活動の中で人と人のつながりの大切さを学んでいます。

 しかし、日系社会を築き上げてきた世代の方々が年々、体調面から集まりに来られなくなっているのが現状です。そういった方々へどのような対応、活動を行うかが今後の課題です。

【古山和美さん】
写真:古山和美さんさん
 ふるやま・かずみ 日本福祉大中央福祉専門学校で介護福祉士取得後、日本福祉大へ編入学し社会福祉士を取得。介護老人保健施設で介護士、支援相談員を経て、2014年7月から日系社会青年ボランティアとしてアルゼンチンに派遣。ソーシャルワーカーとして日本人会を訪問し、活動する。恵那市出身。28歳。

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