ふるさとへの便り

インドネシア

若者の失業対策急務
写真:笑顔を見せる子どもたち=インドネシア、スンバワ

笑顔を見せる子どもたち=インドネシア、スンバワ

 早いもので、在インドネシア日本大使館に赴任してから1年以上が過ぎました。インドネシアでの生活にも慣れ、日常生活で困ったり驚いたりすることも少なくなりましたが、あらためてインドネシアで印象的なことは何だろうと考えてみたところ、一つに「若者が多い」ことが挙げられると思います。

 インドネシアは人口約2億4000万人、世界第4位の人口大国で、20歳未満の人口の割合は30%を超えています。特に首都ジャカルタでは、職を求めて地方から多くの若者が集まることもあり、どこへ行っても若者が多く、活気にあふれています。また、地方に行くと、多くの子どもたちが楽しそうに遊んでいる姿をよく見かけます。

 そんな若者の多いインドネシアで、若年失業率の高さが社会問題となっています。近年、インドネシアはGDP6%前後の経済成長を続けており、これにより、多くの就業機会がもたらされています。そのため、社会全体としての失業率(約6%)は決して高くはありませんが、失業者の約6割が25歳未満の若年失業者であり、若者層の失業対策が急務となっています。

 先日、日本の政府開発援助(ODA)で増築した職業訓練校の完成式に出席する機会がありました。この施設は主に女性向けにベビーシッター用の職業訓練を実施しており、完成式の様子は多くの地元メディアに取り上げられました。ジャカルタではベビーシッターのニーズは高く、給与水準も上がってきていることもあり、地方から職を求めて出てきた女性が職業訓練を受けていました。ベビーシッターというと日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、インドネシアでは一般的な職業であり、レストランなどに行くと白い制服を着たベビーシッターが子どものお世話をしている姿をよく見かけます。

 訓練校の代表者によると、職業訓練を必要とする若者は多く、訓練施設の数はまだまだ足りないとのことでした。インドネシアでは、生産年齢人口が多く最も経済成長しやすいといわれる人口ボーナス期がまだ20年ほど続くと言われています。若者や子どもたちと接しながら、これからインドネシアがどのような国になっていくのだろうとよく考える今日この頃。残りの任期も1年を切りましたが、インドネシアの発展、日本とインドネシアとの友好に少しでも貢献できるよう頑張っていきたいと思います。

【堀晋久さん】
写真:堀晋久さんさん
 堀晋久(ほり・のぶひさ) 2014年4月赴任。在インドネシア日本大使館二等書記官として勤務(岐阜県から出向)。経済部に所属し、主に政府開発援助(ODA)、日・インドネシア間の地方連携・交流支援を担当。多治見市出身。

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