ふるさとへの便り

ウルグアイ

授業で音楽療法紹介
写真:特別支援学校での授業風景=ウルグアイ

特別支援学校での授業風景=ウルグアイ

 オラ〜!。地球の裏側からこんにちは!。南米ウルグアイでシニア海外ボランティアとして活動しています。

 サッカーに興味のある方ならご存知と思いますが、この国で第1回サッカー・ワールドカップが開催されました。日本から米国ニューヨーク、マイアミを経て計35時間ほど飛行機を乗り継いでこの国にやってきました。ヨーロッパ経由や中東経由もありますが、国としては日本から一番遠い国だと思います。長時間のフライトでくたくたでしたが、機窓から見るウルグアイの景色は一面緑で牧草地が広がり、青い大西洋とラプラタ川のうねりに感動しました。

 大国ブラジルとアルゼンチンに囲まれたこの国の面積は日本の約半分、人口は何と340万人のとても小さな国です。そのうちの140万人が首都モンテビデオ市に集中しており、海岸沿いには高層マンションが立ち並び、南米のイメージはなく、ヨーロッパのリゾート地のようです。

 スペイン、イタリア系の白人が90%を占め、南米では中進国とみなされていますが、格差が大きく、教育面でも格差是正が課題となっています。成人の約50%が日本の義務教育に相当する初等(中等)教育を修了しておらず、公立学校は午前、午後の2部制で全日の教育が受けられない現状です。

 私は音楽教師として、モンテビデオ市内の特別支援学校3校に配属されているのですが、どこも学校とは名ばかりで、普通の家や元工場だった場所を使っているため、教室は狭くて暗く、音楽室や楽器、体育館など、日本の学校にあるような設備はほとんど見られません。

 そんな環境ですが、子どもたちは元気に笑顔で「サシュリー!」(ウルグアイのなまり)と私を呼び、ベソ(頬と頬を寄せるあいさつのキス)で温かく迎えてくれます。専門の音楽教師は少なく、ギターの得意な人が講師として学校を巡回し、歌唱のみの授業が行われていましたので、私はほとんど使われていないピアノ(キーボード)や日本から持参したハンドベルなどを使い、クラシック音楽も取り入れ、リトミックや音楽療法の手法を紹介しながら同僚と授業を行っています。

 肢体不自由児と知的障害の子どもが混在しているため指導は大変ですが、年末のフィエスタで生徒たちの演奏会を計画し、頑張っていますので、またご報告できればと思っています。それでは、チャオ!

【後藤さゆりさん】
写真:後藤さゆりさんさん
 後藤さゆり(ごとう・さゆり) 県立中濃特別支援学校で約2年間の講師勤務を経て、2014年10月からウルグアイの個性化教育センターに音楽教師として派遣。ピアニスト、岐阜市出身。56歳。

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