ふるさとへの便り

パプアニューギニア

学校で稲作普及活動
写真:学校で稲作の普及活動をしている様子=パプアニューギニア

学校で稲作の普及活動をしている様子=パプアニューギニア

 南の国というイメージのパプアニューギニア。しかし、朝は比較的涼しいことも多く、爽やかな朝を迎えられます。オフィスへ行く時にいつも町の人たちが笑顔であいさつしてくれて、心も爽やかです。今でも自然が手付かずで残されている環境で、現地の感情豊かな人々と共に生活して1年半が過ぎました。人と自然が見事に融合している未開で不思議な国。この国がパラダイスと言われる理由が少し分かった気がします。

 今回は、僕の活動の一つである農村への稲作普及活動について紹介します。僕の住むウエストニューブリテン州キンベ市は、ニューブリテン島という島にあります。主な産業はオイルパーム。市内の多くの人がオイルパーム関連企業で働いています。学校に通う生徒の両親も同じで、オイルパームでの仕事で家族を養っています。

 しかし、彼らの多くが今後について不安視しているのです。もしオイルパームが無くなってしまったらどうするか。どのように家族を養っていくか。彼らの中には仕事の稼ぎを当てにして、農業を行わなくなった人もいます。将来を気にする人たちも出てきました。だからこそ、将来のパプアニューギニアで稲作農法が普及して、住民が農業に接し、より多くの作物を選択して収穫できる環境を作りたいとの思いで稲作普及活動をしています。

 その一環が学校での稲作普及活動。生徒と共に稲作と野菜の栽培から収穫までを行い、経験をすることで将来のパプアニューギニアで農業を行う可能性がある子どもたちに少しでも多くのきっかけを提供したい。僕も彼らと一緒に農業を学びたいという気持ちで活動しています。

 現地の人たちと汗を流しての農作業。この時は日本人としてではなく、1人の農家として作業をしています。共に活動すると、村の問題、さらには農家さん個人の悩みなどが分かってきます。そんな現場にある問題に耳を傾け、一緒になって解決策を模索して残り半年の協力隊活動を終えようと思っています。

【坂野秀さん】
写真:坂野秀さんさん
 坂野秀(ばんの・ひで) フィリピンでの語学学校勤務を経て、2014年3月から16年3月まで、青年海外協力隊としてパプアニューギニアに派遣。職種はコミュニティー開発で、現地の稲作普及活動に従事。各務原市出身。28歳。

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