ふるさとへの便り

ブラジル

挑戦の大切さ伝える
写真:子どもに打撃指導をする様子=ブラジル

子どもに打撃指導をする様子=ブラジル

 私はブラジル・マットグロッソ州クイアバに野球隊員として派遣されています、垣下真吾です。ブラジルに滞在して約1年と3カ月がたちました。

 私が子どもたちに対して取り組んだことがあります。「無理」「できない」を禁止しました。何か難しいことがあると子どもがすぐに諦めてしまうことがありました。やってもいないのになぜ諦めるの?。彼らは自分たちの可能性を信じていないように思えました。とにかく諦める前に挑戦させたいと考えました。

 「無理」「できない」を禁止したことは、ブラジル人の彼らが理解するのに少し時間がかかりましたが、毎日毎日うるさく言い続けました。そして今まで出来なかったことができるようになったとき彼らは達成感を感じ、もっと練習したい、と良い方向に動いてくれました。そのことがあり、彼らのプレーが変わった気がしました。彼らは自信を待ってプレーするようになりました。

 そんな彼らにマットグロッソ州から初めてのブラジル全国大会に出場するチャンスが訪れました。関係者がクイアバは勝てないと言っていた中で、子どもたちは大舞台で輝きました。数カ月前までホームランは無理と言っていた選手が特大のホームランを打ち、ピッチャーやりたいけど、僕にはできないと言っていた選手が好投し、私たちは全国大会で初勝利を収めることができました。この一勝は私にとってもクイアバの町にとっても、とても大きな一勝になりました。それと子どもたちの可能性に感動しました。信じることの大切さを学びました。

 彼らはこれからどれだけ成長するのか分かりません。できることならこれから先もずっと彼らと共に成長したい、喜びを分かち合いたい、大人になるまでそばにいて見守っていきたいと思いますが、9カ月後には日本へ帰国しなければいけません。残りの日々を大切に彼らの心に残る指導をしていきたいです。一人でも多く野球を好きになってもらえるように努力したいです。

【垣下真吾さん】
写真:垣下真吾さんさん
 垣下真吾(かきした・しんご) 日本体育大を卒業後、2014年7月から日系社会青年ボランティアとしてブラジルで野球を指導。高山市出身。24歳。

「ふるさとへの便り」一覧