ふるさとへの便り

カンボジア

「幸せって何?」考える
写真:運動会で披露するダンスを練習する子どもら=カンボジア

運動会で披露するダンスを練習する子どもら=カンボジア

 カンボジアに来たのは、中南米最貧国の一つと言われるホンジュラスの訪問がきっかけでした。

 渡航前、「物がある生活=幸せ」と考えていた私は、彼らの生活を見て大きな衝撃を受けました。多くの人が1日1ドル以下で生活をしているにもかかわらず、私が滞在した小さな村は笑顔で満ちあふれ、村人全員が一つの大家族のようにお互い支え合って生活していました。日本の生活と比べると彼らの生活はないものだらけですが、その村には私が感じたことがない幸せの形がありました。それ以降、幸せとは一体何だろうと疑問に思うようになりました。

 その答えを探すために、再び開発途上と言われる国に行くことにしました。それがカンボジアでした。カンボジアは近年の経済発展が著しいものの、都市部と農村部の貧富の差は非常に激しく、まだまだ貧しい国の一つです。

 しかし、ここでもホンジュラスと同様に笑顔が街中にあふれていました。目が合うと多くの人が自然とほほ笑んでくれ、近所の人たちは「ご飯食べた?」「どこ行くの?」といつも笑顔で声を掛けてくれます。また、カンボジア人は家族や友人をとても大切にします。例えば、子どもが生まれそうになると旦那さんは平気で会社を一週間くらい休んだり、子育てを父母はもちろんのこと、兄弟や近所の人まで一緒になって行ったりします。人とのつながりや交流を重視しているため、気が付けば誰かがそばにいることが多く、孤独を感じることが少ないかもしれません。

 カンボジアにも日本ではなかなか見ることのできない幸せの形がありました。どのような生活を求めているのか、または何を大切に思っているのかは、国や人によってさまざまです。そのため、自分の考えを相手に押し付けてはいけないということを常に念頭に置き、これからもカンボジア人の生活を第一に考えた支援をしていきたいです。ホンジュラスで抱いた「幸せとは何か」という疑問の答えはまだはっきりと分かりませんが、これからも世界中でいろいろな幸せの形を探していきたいと思います。

【中間優希さん】
写真:中間優希さんさん
 中間優希(なかま・ゆうき) 県立飛騨高山高校教員を経て、2014年7月から青年海外協力隊としてカンボジアに派遣。生徒会活動の活性化のために運動会を広める活動をしている。岐阜市出身。

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