ふるさとへの便り

ウルグアイ

児童らリズム感抜群
写真:日本庭園で行われた日本祭りに出演した時の様子=ウルグアイ

日本庭園で行われた日本祭りに出演した時の様子=ウルグアイ

 「オラ〜!」。地球の反対側・南米ウルグアイの首都モンテビデオでJICAボランティアをしている後藤です。岐阜は今極寒、北アルプスも雪に覆われていると思いますが、こちらは南半球で真夏。日本の暑さに比べ、湿度も低く快適です。あっという間に1年が過ぎ、帰国まで半年ほどとなりました。今ではバスを乗り継ぎどこへでも移動でき、なぜか地元の人に尋ねられ、日本人の私が説明するという場面に、少しはウルグアシャ(ウルグアイ人)っぽくなったのかな?と感じるこの頃です。

 モンテビデオのバスは日本のバスと異なり、一番てこずった物の一つです。まず、バス停に名前がなく、バス停自体見つけにくい。さらに車内の案内放送や掲示が一切なく、景色を覚えて降りる場所を確認するのみ。ブザーは後ろ扉に一つあるだけで、前の方の乗客は降りたいとき前の扉まで行き、「降りる」という意思表示をします。バスには、物売りやギターを抱え、歌って小銭を稼ぐ人たちが次々と乗ってきて飽きることはありません。常に大音量でラジオが流れ、運転手や乗客は音楽に合わせてリズムを取っています。こちらの人のリズム感は素晴らしく、老若男女ノリノリの曲が大好きです。

 私は特別支援校で音楽を教えています。子どもたちももちろん、音楽が大好きで素晴らしいリズム感を持っています。昨年は2回、子どもたちにとって初めて公の場所でコンサートを行いました。少し緊張する子どももいましたが、前奏が始まると笑顔になり、大きな声で歌い楽器を鳴らし、体や腕を揺らし、喜びを体中で表現する演奏にたくさんの方々から拍手をいただきました。

 この国にはピアノ教師は少なく、ギターでの授業だけでした。JICAの現地業務費でキーボードやオーディオ機器を購入してもらい、障害のある子どもたちの歌声や演奏もマイクを通して聞こえるようになり、コンサートが出来たことは本当にうれしく、保護者の方々も喜んでおられました。南米の曲だけでなく、「となりのトトロ」もスペイン語で歌い、今では子どもたちのお気に入りです。

 任期もあとわずかとなりましたが、ウルグアイ人の同僚と共に音楽を最大限利用し、生徒の機能向上や自信につなげる活動を行い、帰国したいと思っています。

【後藤さゆりさん】
写真:後藤さゆりさんさん
 後藤さゆり(ごとう・さゆり) 2014年3月まで岐阜県立中濃特別支援学校で約2年間の講師勤務を経て、同年10月からウルグアイの個性化教育センターに音楽のシニア海外ボランティアとして派遣。ピアニスト。岐阜市出身。

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