ふるさとへの便り

ネパール

女性の収入向上支援
写真:女性グループのミーティング=ネパール・タナフン郡

女性グループのミーティング=ネパール・タナフン郡

 ナマステ(こんにちは)。青年海外協力隊員としてネパールに派遣されて1年以上がたちます。生活にも慣れ、友達もできました。

 ネパール人に言われるといつも返答に困ることがあります。それは「帰国する時は日本に連れていってね。自分が無理なら子どもをよろしく」と言われることです。初対面にもかかわらず「日本へのビザ申請のスポンサーになってくれ」と言う人もいます。

 なぜ、このように言うのかというと、ネパールは国外にいる出稼ぎ労働者からの送金がGDPの約20%を占めるほど、海外送金に依存している経済構造なのです。国内では産業が発達してないことから仕事がなく、あったとしても最低賃金以下で働かなければいけない状況があります。

 そのため、若い人は海外へ出稼ぎに行かざるを得ない。出稼ぎの人たちの多くは、中東諸国やマレーシアに行きます。そこでは、工事、建設や家事などの仕事に従事する人が多く、過酷な労働条件で働かなければならず、過労死することもあり社会問題になっています。しかし、リスクを伴っても家族を養うため、豊かな生活を手に入れるため、彼らは2、3年働き、長期休みになると親戚へのたくさんの家電などの土産を持ってネパールに帰ってきます。そして、また出稼ぎに行きます。

 このように海外への出稼ぎが当たり前になっているので、チャンスをつかもうと冒頭のように言うのです。さすがに毎日のように言われるとうんざりしてしまうし、もっと国内で雇用創出できればいいのにと思ってしまうこともあります。しかし、現状はそう簡単にはいかない。村では、留守を預かる女性たちが小規模金融を利用して家畜飼育や野菜栽培で少しでも収入を得ようとしているので、彼女たちの意識が上がるように、また、お金の管理が自分たちでできるように今後も一緒に活動していこうと思います。

 ちなみに日本に滞在しているネパール人は約4万人で、留学生が多いです。よく見ると、あなたの周りにもいるのではないでしょうか。

【古根静華さん】
写真:古根静華さんさん
 古根静華(ふるね・しずか) 大学卒業後、地元勤務を経て、ネパールに2015年1月から派遣。コミュニティー開発として、配属先で組織された女性グループの収入向上を支援。中津川市出身。

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