ふるさとへの便り

ウガンダ

稲作普及へ課題解決
写真:種子生産用の水田ほ場=ウガンダ

種子生産用の水田ほ場=ウガンダ

 現在、私はウガンダの北西部に位置する農業試験場・ブリンディ地域農業調査開発研究所で稲作の研究普及員として活動しています。

 ウガンダにおいて、お米はトウモロコシや豆類などの穀物と並ぶ重要な主食の一つですが、農村部では特別な日にしか食べることのできない高級品です。2008年より稲作振興を目的としたJICAプロジェクトが始まり、稲の作付面積が飛躍的に向上している一方で、低品質な種子の流通や未熟な栽培技術など、まだまだ多くの課題が残っています。こうした現状を背景に私は農業試験場の作物部署に所属し、地域の稲作生産性向上を目指しています。

 具体的な業務は大きく分けて三つあり、国内の流通種子の質の改善を目的とした種子生産、畑地でも栽培可能な陸稲品種の収量性向上のためのほ場試験、近隣農家への稲作普及活動です。種子生産ではNERICA(New Rice for Africa)という品種を同僚とともに栽培しています。

 私が派遣されるまでは水田の管理不足により、ほとんどが収穫前に鳥に食べられてしまっていた状態でしたが、同僚と問題点を明確に共有、対策を行い、今年4月に初めての収穫を行うことができました。ほ場試験でもこの6月に無事サンプルの採取が終わり、現在データ処理に取り組んでいます。稲作普及活動では、計5人の農家と次期作に向け、栽培を計画中です。赴任前はさまざまな不安がありましたが、多く方々の支援のおかげで、現在ではこのように全ての活動を順調に行うことができています。

 帰国後は農学の修士取得を考えています。その後は国際農業協力のプロを目指すか、それともこれまでの経験を伝える教師になるかで大きく揺れ動いていますが、どの道を選んでも常にワクワクしながら、新しい何かを学べる、そんな環境にいたいと思います。

 最後に、協力隊参加の最初のきっかけを作ってくれた高校の先生方、また過酷なアフリカの地へ2年も行くことを後押ししてくれた両親に、この場を借りて心から感謝の意を表したいと思います。これからも健康第一で、日々ウガンダの人々とともに汗を流していきます。

【森恒樹さん】
写真:森恒樹さんさん
 森恒樹(もり・こうき) 大学(農学部)を卒業後、2015年9月より青年海外協力隊としてウガンダへ派遣。現地の農業試験場で稲作の研究・普及活動を行う。郡上市出身。26歳。

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