ふるさとへの便り

フィジー

異文化を尊重し合う
写真:インドの新年ディワリを祝福し、ダンスをしている子どもたち=フィジー

インドの新年ディワリを祝福し、ダンスをしている子どもたち=フィジー

 フィジーからブラ(フィジー語のあいさつ)、ナマステ(ヒンディー語のあいさつ)。フィジーの住民は、先住民であるフィジー系と、イギリスの植民地時代に労働者として移住した新しい住民であるインド系が多数を占めています。私の学校では、フィジー系、インド系、太平洋島嶼(とうしょ)国系児童が多く在籍しています。教室では、3カ国語が飛び交います。フィジー語、ヒンディー語、英語です。彼らは、子どもの頃から互いの宗教、文化を尊重し合って生活しています。

 先日、学校でインドの新年を祝うイベントがありました。子どもたちはインドの宗教、文化をスピーチやダンスで紹介しました。自分たちと異なるものを除外するのではなく、受け入れる考えは学ぶものがあります。また、フィジーにはシェアリング文化と言って、物を分け合う習慣があります。子どもたちの多くは、昼食を仲間と分け合って食べています。貸した物が返ってこなくても怒ることはありません。困っている人がいたら手を差し伸べるのが、彼らの温かさです。

 フィジーに派遣されて、1年5カ月がたちました。私の要請は、先生方の指導力を向上させることでもあります。派遣当初は、現地の先生方の教育に対する意識の違いから戸惑うこともありました。しかし、「ここは日本ではなく、フィジーなんだ」と焦らず活動することに決めました。できるだけ先生方と話をし、フィジーの考え方を受け入れ、彼らに寄り添った活動を心掛けてきました。

 今では、冗談を言い合いながら一緒に授業ができるようになりました。計画的に物事を進めることが苦手な国民性ですが、事前に打ち合わせをし、役割分担をして授業をしています。「それ、いいアイディアだね。次に異動した学校でも、この授業をやってみるね」と言ってくれる先生、「こんなことがやりたい。何かいい方法はない?」と意欲的に質問してくる先生がいます。私が任期を終了した後も、先生方が自分たちの力で授業を行い、フィジーの教育が発展していくことを願っています。

【中島貴子さん】
写真:中島貴子さんさん
 中島貴子(なかしま・たかこ)公立小中学校教員を経て、2015年7月から青年海外協力隊としてフィジーへ派遣。小学校で、PEMAC(体育・音楽・図工)および算数を指導。本巣郡北方町出身。

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