ふるさとへの便り

エルサルバドル

結婚式で贈り物飾る
写真:結婚式の様子=エルサルバドル

結婚式の様子=エルサルバドル

 外地に住むと驚かされることが多い。ここエルサルバドルでは至る所にライフル銃を携えたガードマンが立っている。犯罪の多さを無言で示している。スーパーでは入場前にバッグなどの手荷物を預けることになっている。先日、スーパー入場前に手荷物を預けようと並んでいると、すぐ前の人がなんと拳銃を預けた。背筋に冷たいものを感じた。この国では簡単に銃を購入し携行できるのである。テレビでは連日多数の殺人事件が報道されている。この話からさぞ恐ろしい国と感じられるだろうが、場所と時間に注意すればかなりの危険を回避できる。

 食生活では苦しい体験を2度した。最初は生水、生野菜に生存する寄生虫の猛威に苦しんだ。高熱、腹痛、下痢に襲われた。腹痛は今までに経験したことのない異様な痛さであった。さながら腸をつかまれぎゅっとひねられる感覚がぴったりする。2度目は、サルモネラ菌による食中毒である。高熱、吐き気で検査入院し、途中からひどい下痢に悩んだ。入院したが10日以上原因が分からず不安な日々を過ごした。

 文化的な違いは興味深い。先日友人の兄の結婚式に招待された。まず教会で結婚式と想像したが、場所は庶民的なレストランであった。さらに祝儀を出すものかと事前に尋ねたら贈り物をするようである。どんな物がよいか分からず日本では現金を送ると伝えたら丁寧にギフトカードを紹介された。ただし、贈り物は一番目立つところに移動し飾られたが、なんと私のギフトカードは小さすぎて贈り物と認識されず他の場所に置き去りにされていた。食事は日本のようにフルコースで来るのかなと心待ちにしていたが、運ばれてきたのは1度きりであった。いや2度目があった。実際のウエディングケーキがカットされて運ばれてきた。日本のようにカット部分だけクリームというのではないところに基本の喜びを感じた。帰る頃になると、日本式の引き出物などあるのかなとかすかに期待したが見事に打ち砕かれた。とても身軽な帰路であった。

【堀純兒さん】
写真:堀純兒さんさん
 堀純兒(ほり・じゅんじ) 教員を経て、2015年7月からシニア海外ボランティアとしてエルサルバドルへ派遣。エルサルバドル大学で日本語を日本語教師と学生に指導。多治見市出身。64歳。

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