ふるさとへの便り

ウガンダ

農業を通じ問題把握
写真:食用バナナを収穫する様子=ウガンダ

食用バナナを収穫する様子=ウガンダ

 ウガンダで青年海外協力隊として活動し早1年5カ月がすぎ、住民の水、衛生環境を含む生活の質向上に向けた収入向上活動もここが正念場です。

 ところで、皆さんはアフリカの人たちは何を食べていると思いますか? 彼らは、調理用バナナ、イモ類、ポショ(トウモロコシの粉を練ったもの)などの大量の主食を、豆、肉、魚いずれかのスープに浸して食べています。当初は日本の一汁三菜とは正反対のウガンダの食事にへきえきしたりもしましたが、今では、このお腹にドカンとくる食事が恋しくなったりもします。そして、私が共に活動する人々は皆農民であり、この主食を主に育てています。

 ウガンダには農協のような組織はなく、ほとんどの農民は個人で農作物の買付人に作物を売っています。農民の地位や組織力が弱いことから、農民グループの組織力を強化し、グループで買付人に農産物を売ることで交渉力を高めて買取価格を上げ、所得を向上させようとしました。

 しかし、昨年は異常気象により、雨季でもほとんど雨が降らず、天候に依存した農業をしている農民たちは不作にあえぎ、農業で生計を立てている彼らの収入は減ってしまいました。

 失敗から学ぶことは多かったです。例えばかんがいのように、私たち日本人にとっては当然の概念であることは彼らの環境、思考、生活様式にはそぐわないこと、天候任せの農業に計画性が必要な販売方法はそぐわないことが分かりました。また、農業に深く関わったことで住民と深く交わることができ、家庭の水、衛生環境の状態や、特に女性が抱える問題を把握することができました。

 現在は農業関連の活動もしつつ、農業以外で収入を得ることとして、女性グループとともにクラフト制作を進めています。畑からの収入は夫の管理下になるにもかかわらず、夫は家庭に対して責任を負わないといった家庭が多く見られるため、女性の地位向上も目標としています。残りの任期はあと半年ですが、最後まで妥協せず、自分にできることを確実に行っていきます。

【荒井里美さん】
写真:荒井里美さんさん
 荒井里美(あらい・さとみ) 公務員を経て、2015年9月から青年海外協力隊としてウガンダへ派遣。県庁水事務所で、住民に対する安全な水源確保に取り組む。各務原市出身。31歳。

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