ふるさとへの便り

ブラジル

日系の子へ文化継承
写真:太鼓部の授業の様子=ブラジル

太鼓部の授業の様子=ブラジル

 こんにちは。私はブラジル・サンパウロ州のカッポンボニート市という町の日本語学校で日系子弟に日本語を教えています。

 私が配属された日系団体には日本文化を継承する五つの部があります。一つは私の勤務先である日本語学校、ほかに相撲部、太鼓部、カラオケ部、婦人部があります。相撲部では多くの非日系人力士が在籍しており、「ブラジルだけでなく、日本で活躍するような選手を」と熱い気持ちで選手を育てています。

 カラオケはブラジルでも大人気です。日本のカラオケと少し違うのは、のど自慢大会が毎週のように開かれていることでしょうか。歌う曲が日本の曲であれば年齢、性別問わず誰でも参加できます。お店で歌うのではなく、観客の前で歌い審査を行います。日本語を全く話せない5歳の女の子が童謡を大きな声で振り付けもつけて歌っているのを見るとほっこりした気持ちになります。

 婦人部は、新たな日本料理を学ぼうと意欲の高い女性たちが行事のたびにおいしい料理を作ってくださいます。

 最後に太鼓部です。太鼓部は昨年、全伯太鼓大会で優勝しました。そのため日本大会へ参加することになったのです。私は3月に日本へ行く生徒に日本での生活についての授業をしています。チームのメンバーは一度も日本へ行ったことがありません。ですから、実際の買い物の仕方、食事のマナーなども教えました。

 特に子どもたちが興味を持ったのは温泉や公衆浴場の使い方を教える授業です。夏は海に行き水着を着て遊ぶ子どもたちも友達と裸になってお風呂に入るのはとても恥ずかしがっていました。「先生もみんなでお風呂に入ったことある?」と聞かれ、「もちろん、温泉が好きよ」と答えると子どもたちは絶叫。まるでこちらが恥ずかしいことをしている気持ちになりました。

 日本に行くと決まったことでさらに日本への興味を持つ子どもたちが増えました。この子たちがどんな経験を日本でするのか、帰国後に友達にどんな影響を与えるのか、とても楽しみです。

【古田恵美子さん】
写真:古田恵美子さんさん
 古田恵美子(ふるた・えみこ) 団体勤務を経て、2015年6月から日系社会青年ボランティアとしてブラジルへ派遣。日系子弟へ日本語指導、日本文化の継承活動実施。各務原市出身。29歳。

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