ふるさとへの便り

ジブチ

身近な物で理科実験
写真:難民キャンプの先生たちに対する研修会の様子=ジブチ

難民キャンプの先生たちに対する研修会の様子=ジブチ

 私は普段はジブチ市内にあるパルムレ中学校で、理科教師として中学生に理科を指導しています。実験授業を普及させるために身近な物を使って実験を行っています。今はジブチの中学校は夏休みなので、配属先以外での活動を紹介したいと思います。

 まず、首都で暮らす難民児童を対象にした理科実験教室についてです。首都で暮らす難民児童は理科の授業を受ける機会がないので、少しでも科学の現象に触れることができればと思い、理科実験教室の開催を決意しました。「空気砲づくり」「音の世界の体験」「手づくり浮沈子」など、毎回異なる面白い実験を紹介する教室を実施しています。身の回りにある材料で実験を紹介することにより、日常生活において科学につながる事象が多くあることを学んでもらっています。

 次に難民キャンプで理科を教えている先生たちに対する研修会についてです。身の回りにある物を使って実験授業が行えることと、実験器具を正しく使えることを目的とし、開催しました。開催場所であるアリアデ難民キャンプは首都から車で3時間ほどかかる場所にあります。四駆の車でないといけないアップダウンの激しい未舗装の山道なのでとても体力を消耗します。

 「実験器具の使い方が分かったから早く授業で生徒達に見せてあげたい」「簡単に手に入るもので実験できて面白い」と言って、先生たちは研修に対してとても積極的に取り組んでいて、実験に対して強く関心を持っている様子でした。

 国際協力とは何だろうか、と何度も自問自答を繰り返しながら活動してきました。ジブチに派遣された当初、自分は協力する側で、途上国は協力される側という意識でした。しかしジブチでの活動を経ていく中で、実際は自分がジブチにもたらしたものよりも、はるかに多くのものを与えてもらったことに気づきました。ジブチの人達の心の温かさ、陽気さ、人懐っこさ、そして、とびきりの笑顔に救われました。

 ジブチで得た経験は、今後の自分の人生において一生支えてくれると言えます。残りわずかなジブチでの活動ですが、後悔のないように全力でやりきります。

【後藤泰輔さん】
写真:後藤泰輔さんさん
 後藤泰輔(ごとう・たいすけ) 大学卒業後、2015年9月より青年海外協力隊員としてジブチへ派遣。職種は理科教育。パルムレ中学校で中学生に理科を指導。羽島市出身。25歳。

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