ふるさとへの便り

フランス

飛騨誘客促進へ活動
写真:2016年のクリスマスマーケットに出展した飛騨のブース=フランス・コルマール市

2016年のクリスマスマーケットに出展した飛騨のブース=フランス・コルマール市

 1858年にフランスと日本との外交関係が開設されて以来、両国間でさまざまな交流が行われています。私が今年3月に着任したパリでは、日本食のレストランも多く、日本の文化や芸術に関するイベントも数多く行われており、フランスにおける日本への興味、関心が高いことを日常的に感じています。今夏で18回目となる欧州最大級の日本のポップカルチャーイベント「ジャパンエキスポ」には、23万人以上の来場者があり、日本への関心の高さを改めて実感したところです。

 日本への関心の高まりは、旅行訪問先として日本を選択するフランス人の増加に表れています。日本政府観光局の調べでは、2016年には、19万236人が観光目的で訪日しており、この数は毎年過去最高を記録しています。

 極東に位置し、長い歴史の中で独自の文化を育んできた日本は、アジアの他の諸国とは違う特別な国として多くのフランス人の目に映っています。訪日旅行初心者は東京・京都の2カ所を基本としながらも、その行程は広島、高野山とともに飛騨高山や白川郷など決して交通の便が良くない地方都市にまで及んでいます。このことは、日本の文化を深く理解しようとするフランス人が多いことの表れと思われます。

 飛騨高山は、フランスのミシュラン観光ガイドでいち早く紹介され、三ツ星の評価を取得したことが影響し、訪日経験のあるフランス人にとって馴染みある都市となっていますが、さらに多くのフランス人旅行者を誘致するため、新しい取り組みも実施しています。

 14年に高山市とフランス東部のアルザス地方屈指の観光地であるコルマール市が「経済・観光協力協定」を締結。飛騨地酒ツーリズム協議会とアルザスワイン委員会が友好提携を締結したことを契機とし、昨年から飛騨地域3市1村(高山市、飛騨市、下呂市、白川村)が連携してコルマール市で開催されるクリスマスマーケットに出展しています。

 このイベントは11月下旬から年末までの5週間にわたり開催され、欧州各地から約150万人の来場者が訪れる大きなイベントです。同市の街中に設置するブースでは、飛騨地域の観光PRとともに地酒や伝統工芸品などの展示・販売も行うことで、欧州からの誘客促進と地場産品の販売促進を一体的に行っています。

 今後も駐在するパリを中心としながら、フランス人、欧州人が感じる日本への魅力を意識、理解しながら情報発信の強化が必要と感じていますが、現地の肌感覚を地元に伝え、一緒に考えながら進めることが何より肝要だと考えています。

 離れて暮らすふるさとをいつも想い、時間を大切にしながら日々活動していきたいと考えています。

【浮田さくらさん】
写真:浮田さくらさんさん
 浮田さくら(うきた・さくら) 高山市役所から、2017年1月より日本政府観光局(JNTO)本部、同年3月よりパリ事務所に派遣。フランス市場における訪日観光プロモーションを担当。高山市出身。

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