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被災地の廃棄物受け入れ慎重 県内の自治体、汚染なし前提

写真:被災地の廃棄物受け入れ慎重 県内の自治体、汚染なし前提

災害廃棄物の広域処理についての質問書を提出する兼松秀代代表(右)=22日午後3時5分、岐阜市役所南庁舎

 東日本大震災で大量に発生したがれきなど災害廃棄物の広域処理について、県内の一部の自治体などが受け入れを検討している。岐阜市では22日、「放射性物質が付着したごみが持ち込まれ、汚染が拡散するのでは」と懸念する市民団体が質問書を提出。各自治体では被災地支援を進めたいとするが、住民から「健康への影響が心配」との声が寄せられ、慎重に対応を進めている。

 県廃棄物対策課によると、震災から約1カ月後の4月上旬、災害廃棄物の広域処理について聞く環境省の調査に対して、県内では12市とごみ処理施設を運営する6組合が受け入れ可能とした。自治体名、団体名については、「『まだ地元説明ができていない』とする自治体の意向」などとして非公表としている。

 岐阜市は5月までに、同市芥見のごみ焼却施設「東部クリーンセンター」で、木くず、プラスチックなど可燃性の混合廃棄物に限り、放射能汚染がないことなどを条件に年間2000トンの受け入れが可能と回答。

 質問書は、県内の8人でつくる「放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜」の兼松秀代代表が提出。放射能汚染の基準のほか、焼却灰は市内の処分場に埋め立てるかどうかなども聞いており、兼松代表は「被災地を助けるつもりの対応でも、放射能汚染を拡散させてはならない」とする。

 放射能汚染の基準について、市環境事業政策課は「震災当初は汚染が全くないものとみていたが、状況が変わってきた。基準を検討する」としている。

 中津川市も、がれきがあった地域と放射能汚染廃棄物ではないことを証明する各書類の提出を条件に、1回10トン、年間900トンを受け入れ可能と4月に回答。

 8月初旬、一部週刊誌の「(環境省の照会で)焼却に手を挙げた自治体」の一覧に同市が載った後、市民から「本当に受け入れるのか」などとする3件の問い合わせがあったという。同市は市民への周知と不安の払しょくを図るため「放射能汚染がれきの受け入れに手を挙げたものではない」と市ホームページ上に掲載した。

 市環境政策課は「受け入れは再度協議する必要がある」と慎重な姿勢を見せ、「国から、安全だと市民が納得できるような説明がほしい」と求める。

 年間7000トンのがれき処理が可能と回答した下呂市も「放射能汚染された廃棄物ではない証明」などの条件を付けた。「4月の段階では放射能汚染は念頭になかったが、5月になり報道などで認識し、条件に入れた」と経緯を説明した。