写真:野球評論家・掛布雅之氏

自らの野球人生を振り返り、時々の心情を語った掛布雅之氏=岐阜市長良、岐阜グランドホテル

 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の3月岐阜例会は14日、岐阜市長良の岐阜グランドホテルで開かれ、プロ野球阪神で4番打者を務めた評論家の掛布雅之氏が「プロスポーツ 試練を超えて」と題して講演。活躍の裏側での心境などを語った。

 掛布氏は小柄な体格だったため、プロ入りはためらいがあったが、「悔いが残る野球の辞め方はしたくなかった」と入団を決意。寮でドラフト上位入団の選手が夜、マージャンを楽しんでいた姿を目にし、「選ばれた人たちは試合への準備をしなくても大丈夫だが、それをしなくて後悔するのは自分」と肝に銘じたという。

 入団1年目のオープン戦で活躍したことを機に1軍入り。3年目にレギュラーに定着して打率3割2分5厘、本塁打27本を記録した。年俸以上の副収入に「すごい世界と思う反面、怖いと感じた。楽しい野球は21歳で終わった」と述べた。

 怖さを感じ始めると試合の準備への意識も変わり、「楽しい時は素振りやノックをこなした数で満足したが、怖くなるとバットを置いた瞬間から不安になり、準備に終わりがなくなった」という。

 8年目に初めて全試合出場。その年広島の江夏豊、衣笠祥雄の両氏から「野球は単にボールを使うのではなく、気持ちもキャッチボールするスポーツであることと、けがで簡単に休んではいけないことを学んだ」と話した。

 1985(昭和60)年に21年ぶりのリーグ優勝でファンが喜んでくれたのを見て「自分の納得するプレーとファンが喜ぶプレーは一致しないこともあるが、皆が喜べるのは優勝しかないと感じた」と話した。

◆次回の案内

 ▽岐阜例会=4月27日正午から岐阜都ホテル。講師は河村たかし名古屋市長。テーマは「岐阜と名古屋でやろまいか」。

 ▽西濃例会=4月23日正午から大垣フォーラムホテル。講師は文芸評論家の斎藤美奈子さん。テーマは「旅行者が見た美濃・飛騨の魅力」。

 ▽東濃例会=4月11日正午からオースタット国際ホテル多治見。講師は文京学院大学准教授。テーマは「笑いというサプリメント」。

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