写真:産総研活断層・火山研究部門首席研究員 岡村行信氏

県内で見込まれる大地震について語る岡村行信氏=岐阜市長良福光、岐阜都ホテル

◆テーマ 「活断層から今後の大地震を考える〜岐阜県の場合は?〜」

 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の6月岐阜例会は25日、岐阜市長良福光の岐阜都ホテルで開かれた。産業技術総合研究所の活断層・火山研究部門首席研究員岡村行信氏が「活断層から今後の大地震を考える〜岐阜県の場合は?〜」と題して講演し、「今後地震活動は活発化すると思った方が良い」と警鐘を鳴らし、対策の必要性を訴えた。

 向こう30年間の東海地震や東南海地震の発生確率は推定で70%程度と紹介し、「南海トラフの地震が迫っている」と指摘。「発生前後には中部から近畿で大きな直下型地震が起きる可能性が高い」と注意を促した。1854年の安政東海地震の4年後に飛越地震が、1946年の昭和南海地震から近い61年に北美濃地震が発生した歴史を根拠に挙げた。

 内陸型地震に関し、県内には大規模な活断層が多くあり、天正地震(1586年)や濃尾地震(1891年)など国内最大クラスの地震が発生してきたと報告。

 天正地震の震源とされる養老―桑名―四日市断層帯や、関連して活動した阿寺、荘川の両断層帯、飛越地震を生んだ跡津川断層帯、濃尾地震の濃尾断層帯などを例に、「県内の主要な活断層の多くは直近約500年間に地震を発生させており、近い将来同規模の地震を起こす可能性は低い」と説明した。一方で、「少し規模の小さな活断層でもマグニチュード7クラスの地震は発生する。安心はできない」と油断を戒めた。

 南海トラフ地震については「濃尾平野は新しい地層が厚く堆積し、揺れが増幅されやすい。長い揺れにより、山地では山崩れに注意が必要」と分析。「つながりの深い愛知、三重県で大きな被害が予想され、岐阜県には被災地支援の役割も期待される」と強調した。