リオデジャネイロオリンピック
今井、決勝進めず 競泳200メド
2016年 8月10日

 五輪にすむ“魔物”、特有の緊張感に、競泳界のシンデレラガールもなすすべなくのまれた。競泳女子200メートル個人メドレー準決勝で15歳の今井月(豊川高、岐阜西中出)は2分12秒53。決勝進出タイムは自己ベスト2分10秒76を出せばクリアできたが、全体の15位に沈み、準決勝敗退。誰よりも本人が信じられないであろう後半の急失速に「情けないな」とあふれる涙が止まらなかった。

 スペイン・グラナダでの自身初の高地合宿は「腕がはち切れそうなほど泳ぎ込んだ」と苦手だった背泳ぎを中心に2カ月近くみっちり泳ぎ込んだ。「会場入りしてからも調子が良かった」。予選では、バタフライと背泳ぎの前半100メートルで自己ベストより1秒近く早く入るなど課題克服への手応えも示し、「最低の目標」としていた決勝への展望も開けてきたかに見えた。しかし、そう簡単ではなかった。準決勝に向けたアップの段階から「予選とはまた違う緊張感があった。五輪は普通の国際大会と比べ、注目度が違う」。スタンドの日本選手団に手を振りながら入場した時も、笑顔がぎこちない。

 後半に失速した予選の反省を踏まえ、前半を抑え、100〜150メートルの得意の平泳ぎにつなげる青写真だった。5、6番手とわずかな差で100メートルを7位でターン。ペースを上げていきたいところだが、逆にどんどん失速。「テンポが上がらない、キックもかからなかった」と焦った。持ち前の力強いキックが姿を消し、150メートルのターンでは、競っていたはずの6番手とも1秒06の大差が開き、追い上げは絶望的になってしまった。

 まだ15歳。今より心身とも充実しているであろう4年後の東京五輪を考えると五輪の“魔物”を体感できたことは大きな財産になる。「厳しさを学んだ。4年後は絶対にこんな悔しい思いはしないようにする」。赤く腫れたままだが、涙はすでに乾いたその目は輝かしい未来を見据えていた。

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