写真:産業医科大産業衛生教授・浜口伝博氏

企業としてメンタルヘルス対策に取り組む必要性を力強く訴える浜口伝博氏=大垣市万石、大垣フォーラムホテル

◆テーマ「今どきの、メンタルヘルス事情と対策法!」

 岐阜新聞・岐阜放送西濃懇談会の6月例会は27日、大垣市万石の大垣フォーラムホテルで開かれ、産業医科大産業衛生教授の浜口伝博氏(57)が「今どきの、メンタルヘルス事情と対策法!」と題して講演。メンタルヘルス改善のため「残業を減らし社員の健康の確保を」と呼び掛けた。

 浜口氏は「残業が増えるほど体調は悪くなる。残業がないのが当たり前にしていくのが今のトレンド」と述べ、国が違法な長時間労働をさせた企業を書類送検して公表している事例などを示した。

 うつ病の要因としては、多量のアルコール摂取などの外因性、脳の障害などの内因性、職場や生活の環境による心因性があり「心因は薬では治せないので時間がかかる」と、周囲の理解が必要なことを強調した。

 最近若者を中心に増えている「新型うつ病」は▽症状はうつ病だが、自分が好きなことをする時は状態が良くなる▽うつ病は自分の病気を認めないが、新型は自分からうつ病だと主張する―などの特徴を紹介。従業員から診断書とともに休職を求められた時は「休んだら仕事をしようと励ます一方、遅刻や無断欠勤など社会人として未熟な部分があれば認識させ、一緒に克服する姿勢を示して」とアドバイスした。

 昨年12月から事業所に実施が義務付けられたストレスチェックについては、職場の環境改善にフィードバックするのが目的とした上で「上司が自分や周囲に公平であれば、連帯感が生まれてストレスも減る」と管理職の教育の重要性を説いた。

 浜口氏は、共同通信本社の産業医として、社内の時短対策委員会にも参加。社員全員で無駄な仕事と会議を洗い出し、残業10%減少の目標を達成したことも披露した。