写真:東京農業大名誉教授・小泉武夫氏

和食や発酵食品を取る効用を語る小泉武夫氏=岐阜市長良、岐阜グランドホテル

◆テーマ「健康と長寿のための発酵食生活」

 岐阜新聞・岐阜放送懇談会7月合同例会は19日、岐阜市長良の岐阜グランドホテルで開かれた。東京農業大名誉教授の小泉武夫氏(72)が「健康と長寿のための発酵食生活」と題して講演。甘酒やみそ、納豆や酢などの効用を解説し、「医食同源、薬食同源と言われるが、発酵食品は完全に薬であり、究極の自然食品だ」と語った。

 NPO法人発酵文化推進機構理事長を務める小泉氏は国内に漬物が約1000種類あることを挙げ、「日本は世界で一番発酵食品が豊か」と断言。無形文化遺産に登録された和食に関しても「『一汁三菜』の構成条件としてみそ汁と香の物は欠かせない」と述べ、和食と発酵食品の深い結び付きを強調した。

 さらに和食の主材は根茎、菜、青果、山菜・茸(きのこ)、大豆、海藻、穀物であり、肉や魚、卵は副材であるとし、「日本人は地球上で最も菜食主義者だ」と主張。「豊富な食物繊維は体内で消化や分解されず、腸を刺激しながら通る。これによって正常な細胞が、がんなどを踏みつぶす免疫細胞に転換する」と、免疫力を高める和食の効用もクローズアップした。

 納豆1粒に納豆菌が約1200万匹いるとし、腸内細菌が増殖すると免疫細胞も増えると指摘。起伏ある中山道に伝わる「究極のスタミナ食」はひき割り納豆と油揚げ入りの豆腐のみそ汁とし、朝晩食べることを勧めた。

 日本人の油や肉の摂取量はこの50年間で約4倍に増えたとし「ウサギに肉を食べさせるようなもの。民族の遺伝子になじまず腸がおかしくなる」と警鐘。「食生活を見直し、地元でとれた野菜をたくさん取って」と地産地消を促した。