写真:妙心寺塔頭退蔵院・松山大耕副住職

日常生活やビジネスに通じる禅の教えについて語る松山大耕副住職=多治見市白山町、オースタット国際ホテル多治見

◆テーマ「迷える心に効く禅の教え」

 岐阜新聞・岐阜放送東濃懇談会11月例会は15日、多治見市白山町のオースタット国際ホテル多治見で開かれた。京都を代表する禅寺の一つである妙心寺の塔頭(たっちゅう)退蔵院の松山大耕副住職(38)=京都市=が「大事なことから忘れなさい〜迷える心に効く禅の教え〜」と題して講演。「禅仏教は自分の実生活に生かして初めてその良さが出てくる」と述べ、ビジネスや日常生活にも通じる禅の教えを語った。

 松山副住職は「大事なことをメモしたり、頭の中で反復したりしているうちはマスターできていない。食事の時に箸を持つように、何にも考えずにできるようになってこそ、習得したと言える」とし「大事なことほど、自分の中でそしゃくして自然にしなければいけない」と述べた。

 禅は「シンプルを示す」ことであり、午前3時から雑巾掛けや畑仕事を行う禅の修業を例に「何百冊の本を読むより、日常生活の中で教えを見出す」と、言葉よりも実践や体験を重んじる禅の考え方を説いた。

 ビジネスにもつながる人の育て方について「禅の修業現場では、年長者ほどトイレの掃除や危険な仕事を進んでする。自分で見せないと伝わらない」、「わざと答えを教えないこと。気付くまで待つのが上手な教え方。それが相手の成長につながる」などと、エピソードを交えながら重視すべきポイントを語った。

 また、ローマ教皇への謁見(えっけん)や世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)への参加など、グローバルな活動の一端も紹介した。