消化器内科医 加藤則廣

 悪性リンパ腫は、白血球の一つであるリンパ球が悪性化した血液の病気です。一方、消化管に原発する悪性リンパ腫もみられます。患者さんの数は消化管の全悪性疾患の8%程度で比較的まれですが、胃に発生する頻度は高い状況です。今回は胃の悪性リンパ腫の新たな知見や最近の治療法ついて、胃がんと対比しながらお話しします。

 胃がんは胃の粘膜が悪性化した疾患ですが、胃の悪性リンパ腫は胃壁にあるリンパ球が悪性化して発病する疾患です。自覚症状は食欲不振やみぞおちの不快感などで、内視鏡検査でも不整な隆起、潰瘍や出血など、胃がんに類似した所見がみられます。(続きを読む...)