「支え合える地域医療を目指す」と語る瀬古章院長=不破郡関ケ原町関ケ原、国民健康保険関ケ原病院
高齢化率が約3割の不破郡関ケ原町で、経営の効率化に取り組みながら「支え合える」地域医療を目指す国民健康保険関ケ原病院。瀬古章院長(62)は「努力や意識によって『支える』のではなく、困った人がいたら自然に手を差し伸べられる、気が付いたらお互いが支え合っているという状態を地域医療に目指していきたい」と語る。
古くから交通の要衝である関ケ原にある同病院には、同町内を初め、滋賀県米原市などからも患者が訪れる。少子高齢化が著しく、冬には雪の多い同町で、高齢者が安心して通える病院として地域の医療の中核を担う。2003年には同病院に隣接して「町国保保健福祉総合施設やすらぎ」が開設。同施設など近隣の福祉施設と連携を取りながら、保健、医療、福祉(介護)の連携による地域包括ケアに力を注いでいる。
しかし、医師や看護師の不足に加え、経営の効率化など、全国的にへき地の医療機関が抱える問題は同病院でも当てはまる。そのため、院内の物品管理システムを徹底しコスト削減を図るなど、経営努力も欠かさない。また、コスト削減の一方で病院の質向上にも努める。瀬古院長は「第三者の評価を得て業務を見直していくことが重要」と、公益財団法人日本医療機能評価機構による病院機能評価の審査も推進。職員一丸となってのマニュアル整備や、感染対策など安全・安心の「見える化」を図り、昨年3月には県内でも高いレベルとなる「バージョン6」の認定をクリアした。
高齢化が進む地域の医療を守っていくために、瀬古院長は「自守(自分たちで守る)・共守(運命共同体が共に守る)・公守(公的機関が守る)」を掲げる。「自守だけでは難しく、国や県など公守はすぐには期待できない。地域住民や行政などとの共守の精神と実行こそ、いま必要とされている」と語り、時代の流れを見つめつつ、地域医療のあるべき姿を追い求めている。
【国民健康保険関ケ原病院】 1950年11月、公立関ケ原病院として開設。51年に国保直営関ケ原病院に改称、59年に国民健康保険関ケ原病院に改称。診療科目は内科、呼吸器内科、消化器内科(内視鏡)、外科、脳神経外科、小児科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、歯科など22科。一般病床99床、療養病床49床。職員は129人でうち医師8人、看護師44人(4月1日現在)。電話0584(43)1122。
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