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郷土料理や野菜作り体験/下呂小

「つながる食育推進」感謝の心育む

親子教室で「減塩」も学ぶ
2017年 8月21日

 下呂市森の下呂小学校は本年度、文部科学省の「つながる食育推進事業」モデル校に選定され、学校ぐるみで児童が食育の学習に取り組んでいる。地域の人たちの協力を得て、体験を通し、健康な体づくりのための食生活を学ぶとともに、家庭で実践する力を養う。

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健康的な食事作りを体験した親子クッキング教室=下呂市森、下呂小学校
健康的な食事作りを体験した親子クッキング教室=下呂市森、下呂小学校
 モデル校になるにあたり、テーマを「輝け命!『いただきます』〜食でつながる ふるさと・人・未来〜」と掲げ、地域(ふるさと)、関係者(人)、将来(未来)を結びつけた活動を行っている。

 下呂学校給食センターの柿ケ野友恵栄養教諭(35)を招いて、かむことの重要性を学習。よくかめば、しっかり味が感じられ消化に良いことや、あごが発達して歯並びが良くなることを教わった。

 野菜や牛乳など給食の食材を提供する市内の生産者から話を聞く授業では、栽培の苦労話や食材にどのような栄養があるかを学んだ。食育推進団体のメンバーとは郷土料理の朴葉(ほおば)ずし作りを体験。葉に殺菌効果がある朴葉ずしが、保存食として食べられていたことを知った。

大きく実ったスイートコーンを収穫する6年生=7月、下呂市萩原町羽根
大きく実ったスイートコーンを収穫する6年生=7月、下呂市萩原町羽根
 1年生はサツマイモ、3年生はトマト、4年生はキュウリと、学年ごとに野菜を栽培。6年生は、スイートコーンの特産化に取り組む益田清風高校(同市)の生徒とコーン栽培に関わり、5月に苗を植え、7月に収穫した。

 初めてもぎ取りをしたという河村奏汰君(6年)は「コーンの生育過程を知ることができた。栽培を経験し、体の成長、命のために頂いている食べ物を大切にしたいと思った」と話した。

 毎年、県教育委員会は県内の全6年生に学校で学んだ食育を家庭に広める「家庭の食育マイスター」を委嘱している。本年度は県内を代表して下呂小で委嘱式が行われ、6年生55人がそれぞれにマイスター宣言を書いた。

 そのうちの中川祐汰君は「塩分の取り過ぎに気を付け、ラーメンのスープを飲むのを少し我慢するよう、お母さんと一緒に実行したい」。田口舜悟君は「いつも食事を作ってくれる両親に感謝し、自分でも家族が喜んでくれる料理を作ることができようになる」と宣言、自宅で取り組んでいる。

 夏休みに入った7月下旬、PTAの母親委員会が親子クッキング教室を開いた。調理体験を通し、将来を見据えて、健康的な食事を作る気持ちを育てるのが目的。

 児童とその母親ら計40人が参加し、柿ケ野栄養教諭の指導で、煮干しのだし汁を使った減塩のみそ汁や、普段の給食で食べている鶏肉のレモン煮、ゆで野菜サラダをこしらえた。みそ汁の塩分濃度を機器で測り、低数値を確認した。

参加した中丸凜さん(5年)は「手作り料理のおいしさ、大切さを実感し、手間暇掛けて食事を作ってくれるお母さんの大変さがわかった」と話した。

 同校の食育活動を担当する古田哲也教諭(40)は「健康な体づくりのための知識を身に付け、それを継続的に実践できるようになるとともに、食べ物、生産者に対する感謝の心を育てたい」と語った。

(長尾剛次)