-2021年を振り返って。

 縫製関連機器ブランドである当社は販路の大半が海外。一昨年はコロナ禍で輸出が7割減という厳しい状況でしたが、昨年はほぼコロナ前の水準に戻り、海外拠点のベトナムやシンガポールも堅調です。ただし中国は、人手不足やIC部品の入手難などの影響で生産が進まず、経営的に大変です。

 それは国内製造業も同じことで、今、社会に大きな構造変化が起きていると感じています。労働力を外国人に頼ることや、材料を海外から安く調達することが難しく、輸送費が10倍に高騰したり、外国の港にコンテナを荷揚げする人がいなかったりして、従来のやり方が通用しなくなってきました。

 -変化への対処法は。

 かねてから単なる機械を売るのではなく、機械にソフトウエアをプラスしてシステムを提供することに力を注いできました。そんな努力が奏功し、世界トップレベルのアパレルメーカーなどからもお買い上げいただいています。昨年、縫製関連機器の展示会に参加したのですが、当社のコピー品とおぼしき外国産の機械が、低価格で並んでいました。しかし、ソフトは伴っておらず、改めて開発に注力していて良かったと痛感しました。ビジネスは、米巨大IT企業のグーグルやアップルなどの「GAFA」が示すように、世にないものを生み出してナンバーワンになり、世界標準のルールを作ってしまうことが極めて重要です。だからこそ、どんなときも開発投資を惜しまず、新しい種を育て続けます。まずは国内で新分野に挑みたいと思います。

 -具体的にどのような展開を。

 当社には画像処理で異物を検知するノウハウがあり、そのAIタイプを応用して固定資産計算ソフトを開発しました。今年は、それが世に出ます。電機メーカーと共同開発している製品もあり、既存分野にとらわれず、おもしろい展開ができるのではと楽しみです。