-2021年を振り返って。

 2年にわたるコロナ禍で、展示会や学会などが開催できなくなり、営業活動が停滞したほか、リモートワークの普及で靴のインソールなどOEMを行っていた製品の売れ行きが落ち込むなど、影響は少なくありませんでした。それでも昨年11月からは従来の営業活動も再開し、目標利益を出すことができました。

 -昨年に行った新たな試みは。

 パナソニックとトヨタ自動車が共同開発した、工場の「協働ロボット」の安全性を評価する技術において、シリコーンで皮膚を再現した指ダミーの生産・販売を担いました。これにより作業中に裂傷を負うリスクを把握し、労働災害の未然防止に寄与できればと思います。国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同で進めてきた東洋系模擬骨のJIS化も、コロナ禍で遅れていましたが、今年JIS改訂原案に記載される予定です。今後は「タナックボーン」の名で本格的に周知を図っていきます。

 -社内での取り組みは。

 若手社員を中心に、来期からの新たな5カ年計画の策定を進めています。私自身も事業承継を含めて考えており、SDGsの観点も盛り込みながら社員が主体となって成長戦略をつくることで、未来に向けた意識変革につながればと考えています。

 -今後注力する取り組みは。

 以前より進めてきた産官学連携や企業との共同開発を通じ、特許・エビデンスの取得に取り組んでいきます。また、これまで手がけてきた医療用人体・臓器立体モデルも、獣医分野に応用できないかと考えています。さらに2年前からロボットや航空宇宙産業の部品生産に取り組んできましたが、挑戦が実を結び、技術向上や大きな自信につながりました。今後もさまざまな経験を生かして、幅広いニーズに応えてきます。