
2021年に発足した「ぎふピンクリボン」
SDGsが社会に浸透し、「持続可能」という言葉が広く知られるようになりました。持続可能であるべきなのは、地球や社会だけではなく、私たちの健康も同じ。特に、家事や育児、介護、そして仕事と、社会や家庭の中で大切な役割を担っている女性にとって、心と体の健康づくりはとても重要なことです。しかし、忙しい日々の中で、自分の健康管理がおろそかになりがちという人も多いのが現状ではないでしょうか。岐阜の女性たちが健康を意識し、もっと毎日を豊かに楽しめるように。「ぎふピンクリボン実行委員会」は、そんな願いを抱いて2021年に発足しました。
ピンクリボン運動とは、乳がんの正しい知識を広め、乳がん検診の定期的な受診を呼びかける活動です。1980年代、アメリカで乳がんによって亡くなった患者さんの家族が、乳がんの啓発運動を始めたことからスタートし、世界中に広がりました。毎年10月1日をピンクリボンデー、10月をピンクリボン月間とし、さまざまな啓発キャンペーンが行われています。

9人に1人がかかる一方で、早期発見すれば「治るがん」
乳がんは、女性がかかるがんの中で、最も多くの人がかかるがん。現在は、9人に1人が乳がんになるといわれています。年代別でみると、30代から増え始め、40~60代で最も多くなります。この年代は、仕事や家庭で活躍する時期なので、罹患すると自分自身はもちろん、家族や周囲にもさまざまな影響があります。
しかし、乳がんは女性のがん罹患数第1位であるにもかかわらず、死亡率は第4位にとどまっています。これは、乳がん罹患者の多くが早期に発見されていること、また乳がんの有効な治療法が進歩し、死亡率が抑えられていることを示しています。つまり、乳がんは早期発見・早期治療をすれば、治るがんなのです。


自分の乳房に関心を持つ「ブレスト・アウェアネス」が大切
乳がんを罹患した方の約半数は、自分で乳房の異常を感じて受診しています。また、約35%は無症状で乳がん検診を受けて、がんが見つかっています。乳がんを早期に発見するためには、日頃から自分の乳房に関心を持つこと(それを「ブレスト・アウェアネス」といいます)が大切です。たとえば、バスタイムの前後で鏡を見てみたり、自分で触ってみたりして、普段の状態を確認することを習慣にすると、乳房の変化に気がつくことができます。異常を感じたら、すぐに医療機関を受診してください。

定期的に乳がん検診を受診しよう!
日本では、40歳以上の女性は2年に1回、マンモグラフィー検査を原則とした乳がん検診を受けることが推奨されています。しかし、日本における乳がん検診の受診率は、70%を超える欧米諸国に比べて、50%以下と低いのが現状です。そのため乳がんの死亡率も、世界では年々減っているのに対し、日本は増加傾向にあります。ぜひ自治体が行っている検診や、職場の定期健康診断、人間ドックやクリニックなどで、乳がん検診を受診しましょう!

家族で楽しみながら健康について考える「ぎふピンクリボン」イベント
ぎふピンクリボン実行委員会では、乳がん検診の大切さを伝えるため、毎年県内各地で啓発イベントを開催しています。岐阜大学医学部附属病院乳腺外科の二村学教授や乳がん罹患者が、乳がんの基礎知識や体験談を伝える「乳がん啓発トークショー」などを通じて、乳がんの正しい知識を学べるのはもちろん、ダンスやバランスボール、ヨガなど、健康づくりができるステージイベントや体験教室、お子さんに人気のピンクリボンワークショップ、女性によるハンドメイドマルシェ、健康づくりをサポートする企業ブースなど、家族で楽しみながら健康を考えことができる企画が盛りだくさん。
さらに、イベント当日に乳がん検診バスが登場し、無料で乳がん検診を受診できる(35歳以上で初めて検診を受ける人が対象)機会を創出するなど、実際の「ピンクリボンアクション」につながるイベントを実施しています。




活動を応援するサポーターも募集中!
ぎふピンクリボン実行委員会の活動は、イベントでのブース出店やスポンサーとしてのサポートなど、さまざまな関わり方で活動に賛同・支援してくださる方や企業・団体の協力で行われています。「活動を応援したい!」という企業・団体の方は、ぎふピンクリボン実行委員会までお問い合わせください。

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