地域守る共助の柱 消防団 災害に強いまちに

 火災時はもちろん、自然災害や事故などの発生時に地域の防災の担い手として重要な役割を果たす消防団員は、年々全国的に減少の一途をたどっている。1952年のピーク時は200万人超だった団員数は、現在76万2670人(今年4月1日時点)で過去最少を更新。新たな団員の獲得のためにどうすべきか。そこで、消火活動への参加を希望して消防操法大会に出場した女性消防団員、機能別消防団員となった学生らといった県内で団員として活動する人たちを紹介しながら、改めて消防団の役割や魅力を伝える。
 

羽島市消防団・正木分団の道家さん

 今年8月に行われた県消防操法大会に県内で初めて女性消防団員として出場した道家里奈さんは、羽島市消防団・正木分団に在籍。消防士らの活躍を描いた海外ドラマに魅了されたことをきっかけに、消防団員を目指した。普段は2人の娘を育てながら、県内の専門商社で働いている。

県消防操法大会に女性消防団員として初めて出場した道家里奈さん=羽島市竹鼻町丸の内、羽島市消防本部

 インターネットで消防団のことを調べ、消火活動だけでなく地域のためにさまざまな活動を行っていると知り「自分も地域に役立つことをしたい」との思いを強め、昨年12月に消防団に応募した。

 羽島市消防本部に問い合わせをしたところ、女性の消防団員はすでに女性消防団員として17人が活動。主な役割は火災予防を呼びかける啓発活動で、災害出動は行っていないことが分かった。

 そこで消防本部の担当者に「消火活動や訓練へ参加したい」と自身の思いを伝えたところ、地元の正木町自治会長と正木分団長に状況を説明してくれることに。強い思いが受け入れられ、道家さんは4月に消防団員となった。

 入団当初は訓練で苦労した。気をつけや敬礼などを連続して行う各個訓練を学ぶも、機敏な動きについていけなかった。それでも周囲が辛抱強く指導してくれたおかげで、徐々にできるようになった。

 団員からは分け隔てなく接してもらっており、伸び伸びと活動に取り組めている。困ったことがあれば話してほしいとも言われ、悩みを一人で抱えがちだったが、今では団での活動以外の悩みを団員に相談するように。また、仕事場や子育て以外の居場所ができて「没頭できるものが新しくできてやりがいを感じる」と目を細める。

羽島市消防団消防操法技術競技会に出場し3番員を務めた道家さん=羽島市桑原町大須、長良川羽島防災船着場

 道家さんは今月12日に行われた羽島市消防団消防操法技術競技会に出場。8月の県消防操法大会では吸管(吸水用ホース)を水の入った水槽の中に抑えておく吸管補助員だったが、今回は吸管の結合を行い、ポンプを操作して送水を行う3番員として参加した。大会を「ポンプの圧力調整が難しかったが、周囲から頑張ったと言われてうれしかった」と話し、今後の団員活動について「人のためになれることを全力でやりたい」と意気込む。

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