地域守る共助の柱 消防団 災害に強いまちに

 火災時はもちろん、自然災害や事故などの発生時に地域の防災の担い手として重要な役割を果たす消防団員は、年々全国的に減少の一途をたどっている。1952年のピーク時は200万人超だった団員数は、現在76万2670人(今年4月1日時点)で過去最少を更新。新たな団員の獲得のためにどうすべきか。そこで、消火活動への参加を希望して消防操法大会に出場した女性消防団員、機能別消防団員となった学生らといった県内で団員として活動する人たちを紹介しながら、改めて消防団の役割や魅力を伝える。
 

機能別消防団員・安藤さん

 中部学院大学教育学部子ども教育学科3年の安藤詞音さんは、昨年4月から各務原市の機能別消防団員となり、防火活動に携わっている。同市の機能別消防団は、消火活動は行わず、防火・防災の啓発活動や救命講習などに参加する。

機能別消防団員として防火啓発活動に携わる中部学院大の安藤詞音さん=各務原市那加甥田町、中部学院大

 入団のきっかけは友人からの誘いで「子どもたちに防災について教える活動ができると知り、自分が大学で学んでいることを役立てられる」と思い、団員になることを決意。安藤さん自身が高校生の時にボランティア活動をするなど、地域貢献活動に積極的なところも入団の一因となった。

 各務原市の消防イベントに参加し、子どもたちに消防服を着せる手伝いをしたり、保育園などに足を運び、消防活動などについて紹介した絵本を園児たちに読み聞かせた。夏場の読み聞かせでは、花火をする時は火の取り扱いに気をつけるようにと園児たちに呼びかけ、家族で防災意識を高めてくれることを意識した。

園児たちに消防活動に関する絵本を読み聞かせをする安藤さん=同市那加東亜町、那加中央保育所

 団員となって防火活動を経験したことで、安藤さん自身の消防士や消防団の役割に対する見え方も変わった。「今までは消火や人命救助のイメージが強かったが、さまざまな形で地域住民の力になっていることが分かった」と話す。また、他大学で機能別消防団員として活動している学生とも交流を持つようになって人との付き合いが広がり、団員になった経緯や防火活動への思いを聞いて刺激を受けた。

 何よりも子どもたちに防火対策の大切さを伝える経験は、自分自身が防火対策について真剣に考える良い機会になっている。今後の活動について、安藤さんは「花火をする時は水を用意しておくなど、より具体的に子どもたちに消火活動について伝えていけたら」と意気込む。

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