男子モーグルで銅メダルを獲得した堀島行真選手

 【張家口=岐阜新聞記者】世界最強のライバルの存在が、フリースタイルスキー男子モーグルの日本のエース、堀島行真選手(24)=トヨタ自動車、岐阜第一高出=を強くした。世界最強のライバルとは、ソチ五輪銀メダル、平昌五輪金メダルのミカエル・キングズベリー選手(29)=カナダ=。「まだまだ上がいるという気持ちにさせてくれる。互いに高め合える存在」と語った堀島選手。5日の北京五輪決勝でライバルには及ばなかったものの、今大会日本勢初のメダルとなる銅メダルを獲得した。

 北京五輪前の今季のワールドカップ(W杯)では、9戦中、堀島選手が3勝、キングズベリー選手が6勝と2人で優勝を分け合った。いわば2強の状態で〝本番〟を迎えた。

 4年前の平昌五輪前のW杯では、7戦中、堀島選手はわずか1勝でキングズベリー選手は6勝と、実力の差は明らかだった。結局、平昌五輪でキングズベリー選手は金メダルを獲得し、メダル獲得が有力視されていた堀島選手は11位に終わった。

 元々、堀島選手にとって、W杯総合9連覇を果たしたキングズベリー選手は憧れの存在だった。W杯など国際大会を転戦し始めた中学生の時には、既にキングズベリー選手はモーグル男子のトップとして君臨。その越えなければいけない壁を必死に越えようと努力を重ねてきた。

 その差が縮まったことを証明してみせたのが2017年の世界選手権。堀島選手は男子の日本勢としては史上初のモーグルとデュアルモーグルの2種目を制した。18年1月にはW杯初優勝を飾り、その名を世界中にとどろかせた。憧れの存在は、いつしか世界の舞台で優勝を争うライバルへと変わった。

 北京五輪でも金メダル獲得へ最大の壁としてきたのはキングズベリー選手だった。4年に一度の大舞台で最高のライバルには及ばなかったが、4年前は遠かった表彰台に共に立ち、安堵(あんど)の表情を浮かべた。