贈呈式で受賞の言葉を述べる米澤穂信さん=東京都千代田区内幸町、帝国ホテル
贈呈式で笑顔を見せる米澤穂信さん=東京都千代田区内幸町、帝国ホテル

 第166回芥川賞、直木賞の贈呈式が24日、東京都内のホテルで行われ、「黒牢城(こくろうじょう)」で直木賞に選ばれた岐阜県高山市出身の米澤穂信さん(43)らに賞が贈られた。

 式には作家や出版関係者ら約100人が出席。主催する日本文学振興会の中部嘉人理事長から、直木賞に選ばれた米澤さんと「塞王(さいおう)の楯(たて)」の今村翔吾さん、芥川賞に選ばれた「ブラックボックス」の砂川文次さんに懐中時計と100万円が贈られた。

 選考委員の島田雅彦さん(芥川賞)、桐野夏生さん(直木賞)の祝辞に続き、3人が登壇して受賞の言葉を述べた。米澤さんは「人の心や文化というものをできるだけ精緻に、謎解き小説として万全たろうと思って書いた結果、もしかしたら小説の普遍性というものに手が届いたのかもしれない」と語り、「今回私は、戦争とその中で死んでいく者たちを扱って小説を書いた。この世から戦争がなくなる日は来ないのかもしれないが、全ての戦争が一日でも早く終わることを、悲しむ者や死にゆく者、傷つく者が一人でも少なくなることを、心から願います」と締めくくった。