対「物」から対「人」に

古田佳代さん(山県グリーンポート・山県市)

 双子の子どもが中学生になるまでは、自宅近くの自動車部品工場で検品の仕事をしていました。やりがいよりも、子育てしながら働くことを最優先していたため、「人と触れ合う仕事に興味があるにも関わらず、このまま物に向き合う仕事を続けていくべきなのか」という気持ちは常に抱いていました。

 そんな中、私の父に介護が必要な状況になりました。これがきっかけとなり、自ら介護の知識とスキルを身に付け、父の介護に生かすため、ヘルパー2級(現在の介護職員初任者研修に相当)の講座へ通うことにしました。その後、講座の実習を兼ねて山県グリーンポートへ転職しました。

 介護の仕事を始めた当初はわからないことばかりでしたし、利用者一人一人の個性を理解しながらケアにあたることはとても大変でした。それでも利用者に受け入れていただくために、積極的に触れ合うよう心がけました。

 国家資格の介護福祉士については、「人生、いつからでも勉強ができる」ということを子どもたちに示したかったため、最短でのストレート合格にこだわり、仕事と家事の合間を縫って必死に勉強しました。無事に目標が達成できたときは本当にうれしかったですね。

 介護職員になって10年以上がたちました。利用者やその家族の方と接する中で、たくさんのありがたいお言葉や笑顔をいただけてうれしく思っています。自分の表情も感情も豊かになり、本当に転職して良かったと感じています。

 本年度から主任になり、現場だけでなく事務仕事が増えました。今は介護報酬について勉強中です。また、地域のケアマネジャーの方など、外部とのやり取りも増えましたので、顔を覚えてもらって良い関係を築き、より良いケアにつなげていきたいですね。