【カンヌ共同】世界三大映画祭の一つ、第78回カンヌ国際映画祭が13日(日本時間14日未明)、フランス南部で開幕した。最高賞「パルムドール」などを競うコンペティション部門に、早川千絵監督の「ルノワール」が選出されている。
開幕式では長年の功績をたたえ、米俳優ロバート・デニーロさんに「名誉パルムドール」が授与され、総立ちの観客から大きな拍手が送られた。
「ルノワール」は1980年代の日本を舞台に、11歳の少女フキ(鈴木唯さん)の日常を描く物語。死の影が迫る闘病中の父や仕事に追われる母と過ごすうち、大人の世界に触れていくフキの好奇心や寂しさを写す。
斬新な作品を集めた「ある視点」部門にはノーベル賞作家カズオ・イシグロさんの小説を原作にした石川慶監督の「遠い山なみの光」が選ばれ、コンペ外の良作を取り上げるカンヌプレミア部門では深田晃司監督の「恋愛裁判」が上映される。
コンペ部門の審査員長はフランスの俳優ジュリエット・ビノシュさんが務める。主要賞の結果発表は24日(日本時間25日未明)。