広島市の平和記念公園で開かれた写生大会で、原爆ドームを描く浅井希光さん=19日午前

 広島市の平和記念公園で19日、子どもたちが原爆ドームなど被爆建物を描く写生大会が開かれた。参加した約50人の小中学生らは入市被爆した豊永恵三郎さん(89)の体験を聴いた後、画用紙に絵筆を走らせた。

 9歳で被爆した豊永さんは黒焦げの無数の死体を見たことや、再会した母の顔がやけどで腫れ上がっていたことを伝え「私たちはいつまでも生きていない。みなさんの力で平和をつくっていって」と語りかけた。

 広島平和教育研究所が毎年、被爆建物や慰霊碑を描くことで、原爆の恐ろしさや平和の大切さを学ぶことを目的に開催している。作品は8月、NHK広島放送局のギャラリーで展示される。